TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/カンボジアの体験談:Paypayなんて時代遅れ?カンボジアの新キャッシュレス決済『バコン』
10月中旬からカンボジアの金融機関インターンシップに参加するタイモブの櫻井です。
今日は僕のインターン先、カンボジアのキャッシュレス決済事情について記事を書いていこうと思います!
あーはいはい興味ないーと思った方も、これは多分タメになる記事なので記事を飛ばさずもうちょっとお付き合いください。
先に申し上げると、僕は大学で法律を勉強しています。そもそも商法の単位を落としたり笑(いや笑ってる場合じゃない)、経済に関してはもっぱら得意な方ではないです。
そんな僕がこの記事を書こうと思ったきっかけは、実は先日受けたインターン先の企業との面談でした。
先月中旬、久しぶりにスーツ服を来て望んだ面談での会話のこと。
ぼく「そういえば、カンボジアに持っていくお金ってどうすればいいんですかね?」
会社「あーこっちはPaypayとかLINE Payとかは使えないから注意してね」
ぼく「あーまだキャッシュレスは意外と普及していないんですねぇ」
会社「いやいや、そういうことじゃない。むしろめちゃくちゃ普及してて」
ぼく「ならなんでPaypayが使えないんですか!?」
会社「キャッシュレスといったら、基本的に『バコン』一択だからね(ドヤ顔)」
『バコン』!?なんだその車をちょっと電柱にぶつけちゃいました的な名前は!?
疑問に思って尋ねると、なんとバコンとはブロックチェーンの技術を用いて中央銀行がデジタル通貨決済の実用を開始した世界初の事例なのだとか。
…はーい、なんのことやら。日本語で説明おねがいしまーす。
よくよく聞いてみると、簡単に言うなら「国のお墨付きのキャッシュレス決済」みたいなものらしい。実はカンボジアでは2016年頃から国が主導になってキャッシュレス決済化を進めてきたのだとか。
でもなんで政府がそんなに力を入れてキャッシュレス化を進めてきたのか?
調べてみると、実はそこにはカンボジアならではの深いワケがあった。
実はカンボジア人の銀行口座の保有率は20%に満たない。
ただ一方で、携帯電話の普及率は2018年の統計でなんと118%。日本が去年88.6%(総務省統計)だったのを考えると、いかに携帯が普及しているかがわかる。
スマホは持ってるけど口座はない。こうした社会背景がキャッシュレス普及の鍵だった。
そして何よりこのバコン、一番すごいのは中央銀行が発行している統一のQRコードを活用したキャッシュレス決済である点である。
最初は何のことかわからなかったが、調べてみてこれは本当に「革命」だと感じた。
例えば僕はカフェでバイトをしているが、レジでの決済にはいつも戸惑う。一番多いのはICカードでの支払いだが、キャッシュレス決済ではPaypayやd払い、Quick Pay、nanaco、Edy…
毎回レジのボタンを探さなくてはならないので、覚えるのが本当に大変だった。
使う側からしても、お店に入る前にこの店がどの支払い方法に対応しているかを一々確認しなくてはならない。
まー要は本当に面倒くさい。
当時カンボジアにも同じ課題があった。カンボジアではこのQR決済の普及を企業ではなく銀行が担っていた。つまり、各銀行が独自のコードと決済方法を持っていた。だからどのお店でも膨大な種類のQRコードを用意する必要があった。
それを見かねた国が考え開発したのが統一規格通称『KHQR』と、これを用いた小口決済システム『バコン』だった!
即ち統一的なQRコードを国が作ることで、どの銀行やお店でも同じ方法で決済ができるようになったのだ!
例えるならPaypayもLINEPayも全部1つで決済できるようになったような感じだ!
なんと!これは革命ではないか!
さらに昨今の日本と比べると、これがいかに凄いかがわかるはずだ。
全銀システム、フィンテックに解放 銀行へ「直接送金」(日本経済新聞、2022年9月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB153E6015092022000000/
上記は今月の日本経済新聞の記事である。
今日本ではようやくキャッシュレス決済が銀行に導入されようとしている段階である。日本の場合、既にPaypayなど決済プラットフォーマーによる支払いが浸透しているため、国がキャッシュレス化を進めるのが難しかった。
だから今になって漸くこうしたキャッシュレス決済の技術を持つ企業と銀行の連携が始まっている。
他にもデジタル給与の導入など、国をあげて「キャッシュレス化」「デジタル化」が進められる。そんな今の日本だからこそ、カンボジアなど既にキャッシュレス決済が浸透している国々から学べることは沢山あるに違いないと感じた。
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話は変わるが、僕は来月からカンボジアのマイクロファイナンス機関でインターンをさせていただく。
マイクロファイナンスとは、貧しい人たちに融資をしてビジネスを作り上げるお手伝いをする金融機関のことだ。実はこのマイクロファイナンスというのも、途上国(バングラデシュ)で始まってアメリカなどの先進国に逆輸入された仕組みの一つだ。
今回調べたキャッシュレス決済みたいに、途上国先進国関係なく活かせる技術というのはいつの時代にもどの国にもあると思っている。
自分も現地に飛び込んで一生懸命インターンとして働く中で、何か日本にも活かせるんじゃない?というものを少しでも持って帰れたらいいなぁと思っている。
<参照した記事など>
ドル支配と忍び寄るデジタル人民元 カンボジアが挑む「通過独立」(日経ビジネス, 2022)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00118/063000082/
カンボジアで世界初の中銀デジタル通貨システムを作った日本人が語る金融の近未来(nippon.com, 2021)
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01074/
カンボジアの通信事情―民間活力の導入および競争の促進を通じた発展― (三菱UFJリサーチ&コンサルティング, 2019)
https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2019/05/global_1905_1.pdf
令和3年通信利用動向調査の結果(総務省, 2021)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/220527_1.pdf むしむし@カンボジア
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