TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/中国の体験談:【Vol.4】★深センTTP★ 皿回し芸人による、毎日が千秋楽日記
■Vol.4 「パクる中国?(Day3)」
<主なスケジュール>
・DOBOT
・JENESIS
・前海新経済特区、深セン夢工場付近
・ソフトウェアパーク
・無人コンビニ「Well Go」
・HELLO TALK ユーザーとの懇親夕食会
▼DOBOT(https://www.dobot.cc/ )
・深センのロボットスタートアップであるDOBOTの視察へ。移転直後でオフィスが完成していない状態でしたが気になることなく、プレゼン、ロボット見学、Q&Aと有意義な時間を過ごすことができました。
DOBOTのロボットはモノをつかんで運ぶだけでなく、実に多くのことをスムーズにでき、同社の技術力の高さを感じずにはいられませんでした。
(ex/絵が描ける、レーザーエッジングができる、3Dプリンティングに対応している、WiFiモジュール搭載ゆえにPCから制御できる、APIが用意されているためプログラムから制御ができる)。また、こうした同社の競争優位性はエンジニアであり、採用にはかなり注力しているとのことです。
▼JENESIS(https://www.jenesis.jp/ )
・事前の読書で、本合宿へのモチベ―ションが大いに高まった藤岡さんのJENESISオフィスへ。セミナーのあとは、生産工場も見学させて頂きました。ここでは、藤岡さんの起業家精神と、まさに藤岡さんご自身の目で確かめてきた、いや、その一端を築かれてきたであろう、深センでの二重構造のエコサイクル(※)を学ぶことができました。
何よりも、100人に満たない規模ながら、深センのサプライチェーンをフル活用し1,000~数千といった小ロットからの製造受託もしている柔軟性からは、同社の競争優位性とともに藤岡さんの想い、気概を感じました。
※スタートアップ企業とその支援環境をベースとした新型と、歴史の中で自然形成されてきた伝統型の二重構造(“エコサイクル”や“エコシステム”など、深センにはこうしたビッグワードの説明がなされますが、何となく分かった気にならず、そのメカニズムと本質的な理解に努めようと思いました)。
▼前海新経済特区、深セン夢工場付近、ソフトウェアパーク
・ここでは、「国家」というものについて、大いに考えさせられました。国家としてのグランドデザインが明確であるがゆえに、経済特区としてものづくりで急成長を遂げた深セン、そして視察した新経済特区チェンハイのグレイトベイエリア(2025年完成予定)における次世代金融センター構想などが、一気に進んでいる印象です。
※この点日本は、東京オリンピックや地域創生などの打ち手も点にすぎない印象で、深センのようなドラスティックなパラダイムシフトは起きにくいと思いました。
他方、テンセントビルの前の共産党のコミュニティホールの存在や、そこのオブジェのメッセージ(党と一緒に起業しよう)にも表現される、政府の影響度合いを香港と比較すると、監視社会の負の側面、政治リスクが浮き彫りになり、中国ビジネスの難しさを考えさせられました。
▼深センで二つ目の無人コンビニ「Well Go」
・こちらは、職場の主力商品の一つであるコンテナ製ということもあり、興味深く視察しました。店舗は施錠されているため、入店時にQRコードでの解錠が必要です。決済エリア(レジ)では、エリア全体がリーダーになっており、RFIDが付与された商品と数量を読み取り、決済、そして出口扉が解錠、退店という流れでした。
良かったと思うのは、百鮮Goと違い、店内で日本のコンビニのように商品を手に取り、選ぶことができたことです。品揃えも百鮮Goよりは多かったです。他方、仕組上、1組ずつしか入店できなそうで、混雑時には店の外で並ぶ姿を容易に想像できました。百鮮Goとどちらも一長一短。今後の成長戦略としては、盒馬鮮生や超級物種の商圏のかぶらないエリアの地域密着で、例えば尖った品揃えで勝負するなどのニッチ戦略でないとこの先は難しいのかなと思いました。多産多死の一端を垣間見た気がします。
▼HELLO TALK(https://www.hellotalk.com/ )ユーザーとの夕食懇親会
・ライトアップされた夜景を楽しみながらバスで移動した後は、(翌日訪問する)深センのスタートアップベンチャーで、言語学習アプリを提供するHELLO TALK のスタッフとユーザーさんとの夕食懇親会でした。コミュニティビジネスにおいて、こうしたオフラインのイベントは重要ですね。ユーザーさんからは日本語を質問されやや不思議な感もありつつ、純粋に楽しいひとときでした。
▼まとめ
・「コピーする深センから、コピーされる深センに」。
コピーされる側となった深センの最先端技術や生産工場に直接ふれたり、現地の方々と直接対話することではじめて、現状を正しく理解できたような気がします。「中国はパクリ」といった時代はもはや過去であることが良く分かりました。それにしても、直接目でみた景色は記憶に鮮明に残りますね。「情報は足で稼げ」。明日も「今」の深センをこの目に焼き付けたいと思います。
・帰国後にAmazonの書籍を読んでいて、深センとすごく似ているなぁと改めて思いました。新規事業/新サービスの導入も多いが、撤退も早い。結果として多産多死かもしれないけれど、同時にPDCAを高速で回しているので技術を進化させ、事業を成功させることができるのだなと感じました。
※出所:amazon 世界最先端の戦略がわかる/成毛 眞 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478105057/
(Vol.5へ続く)
https://www.tigermov.com/blog/detail/829
そねっち@深セン ロス
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