(後編)内定者研修の一環として、海外インターンシップをご活用頂いた株式会社東海理化人事部係長高橋弘明さん、人事部担当炭吉麻央さんと、内定者として2週間アフリカのルワンダの海外インターンシップに挑戦して頂いた生産管理部担当芳賀さん、調達部担当里見さんに、研修を実施した背景や渡航中の困難、渡航前後の仕事に向き合うマインドの変化についてお話をお伺いしました。
前編はこちら。
「内定者として海外研修へ。一次情報を取りに行く大切さを痛感。」
(ルワンダ人にプレゼンをしている里見さん)
-それぞれの目線から見た時に、ルワンダでの海外研修にはどんな困難がありましたか?
(里見さん※以下敬称略) ビジネスコンテストの中で課題が何か、課題を設定するために、またその課題を検証するために一次情報を自分で取りに行く必要がありました。自分はそれが苦手だということに気づきました。頭で仮説を組み立てたりは好きだけど、いざ一次情報が近くにあって、情報をもらわないといけない相手が日本人じゃない場合、少し億劫でした。過去の自分は一次情報の大切さに軽視しがちだったんだと、ビジネスコンテストで痛感しました。ただ同時に大事なんだけど大変だなと改めて自分の弱みに向き合った瞬間でした。改善していきたいと思いました。
これまでは苦手な分野を軽視していました。例えば、実際にできるのか?これが本当に求められているのか?一次情報を取りに行くという行動で得られる情報が自分が思っているより、有効だなと、思いました。今までは頭での分析や机上の空論で止まっていたんだと思います。
-すごく良い気づきだと思います。
それは、いま東海理化さんに就職してどう活きている(または今後どう活きる)と思いますか?
(里見)自分がいる調達部には、いろいろ問題があって、今手段を変えようとしているように思います。頭で仮説を組み立てるだけではなく、実際に仕事をした実体験から、「一次情報を取りに行き、解決策を考えることを実行していきたい。」と思うようになりました。
(芳賀)一次情報は本当に大切です。自分のビジネスコンテストのテーマは、メガネをルワンダでどう流通させるか?だったんです。自分の中では、メガネは高価すぎて、手に入らないんのではないかという問題があると思っていたが、聞きにいったらどうやら安価で売られているものもありました。しかし全体的には品質と比べて割高な印象を受けました。その主因として、物流機能の問題があることわかりました。さすがに今回のビジネスコンテストではそこの部分を解決するのが難しいと思ったので、次に見えてきた問題として、聞き込み調査をしていく中で、ブルーライトカットレンズが足りていないという問題が出てきました。自分の頭の中で考えていた情報が違う、全然違う!ってなるのも重要で、自分の頭では考え付かない問題が一次情報を聞きにいく中で出てきたのはすごくよかったです。
自分の仕事に置き換えると、自分の部署では、「現地現物」という言葉がよく言われています。新人にも関わらず、いろんなところに出張に行かせて頂いています。物流の中間を担っている梱包業者さんを始め、様々な弊社のクライアントです。
昔だったら、現場に行くことはめんどくさいとかいろいろ思って、わざわざ行かなくていいじゃんって思っていたかもしれない。でも実際に、アフリカで一時情報の大切さに触れて、行って現場を見てくるのは超大事だなと身にしみて思っています。
あとは現場にいくことも大事なのですが、どういう視点で見るかもとっても大事だと思っています。
(一緒に参加したメンバーとグループワークをする芳賀さん)
「自由な発想や行動を促していく、そんな場をこれからも提供し続けたい。
会社を前進させていける人になっていきたい。」
-では、最後に皆さんにお聞きしたいと思います。東海理化さんを今後どうしていきたいですか?
(里見)今東海理化にいるから出来ることを全部やりたい、というのが抽象的だけどあります。ルワンダで体験したり、内省する機会を持ってから、自分の中のモットーとしていることが、「環境を言い訳にするのが嫌だ」ということです。今いる場所で出来ること学べること最大値を意識して動いていきたい。自分の課題であることに対して、行動することに腰が重いということを、改善していきたい。自分が得意なことと対局の位置にあるのが「色んな人を巻き込んで動いていく」ということ。この能力は、どんな場所でも大事だと思いました。そういうことができる人になっていきたい。いろんな人を巻き込んで動いて行ける人になりたいし、自分が働くことで出来ることや学べることが最大値のほうに飛び込んで挑戦していきたいです。
Q.里見さんはなぜ人を巻き込むことをやっていきたいのか?
(里見)ルワンダでやった体験って結構大きくて、色んな人と顔を付き合わせて話したりすることは今まで機会として少なかったです。ああやって意見をぶつけて、色んな人の意見を聞いて、1つのことをやっていくこと、顔を付き合わせて話していくことって自分は結構楽しめることなんだと思った。苦手なんだけど楽しかったです。新しいことを挑戦していること、自分1人だけの力だと厳しいんだなと思うことが多く、色んな人を巻き込んでいく力が絶対必要なんだなと思った。自分の根源的な欲求としては、苦手なところは無くして行きたい。苦手なところがはっきりした今は、苦手なところを改善していきたいと思っている。前の僕からは出てこない言葉だと思います。
-ありがとうございます。苦手なところに正面から向き合う里見さんの強さがあれば、乗り越えられそうですね。
では一緒に参加した内定者の芳賀さん、お願いします!
(芳賀)アフリカ、ルワンダでの研修、今回のインターンシップを経験して、一番仕事に関わるところで変わったなというのは、自分はもともと保守的な考え方を持っていました。なるべく変化が少ない状況で、ぬるま湯に浸かって生きていきたいと思っているタイプでした。(笑)
ただ、ルワンダという環境で、半強制的にいつも通りじゃない環境にぶち込まれて。しかもルワンダに行くのがいつも通りじゃないのに、ルワンダでの生活は毎日が新鮮・未知の連続で、常に変化と臨機応変さを求められる環境でした。
東海理化に入社して一番自分が思っていることは、トップと現場のギャップです。社長は「100年に1度の変革期です。自動車業界、変わっていかないと生き残れない」というけど、それに対して、現場は変わっているのかというとまだ変わりきれていない。日々忙しいというのがあるように見えます。1つの案件の調整業務が多く、部署間連携の問題かと思うのですが、例えば日程連絡が遅い等、日々効率化できる仕事がまだ存在してしまっていると思います。そこをより良い方向に導くのが僕ら事務屋の仕事なのかなと思いました。
昔の僕だったらこの問題をどうでもいいと思っている。変わらなくても、僕が生きている間、この会社が続いてくれればそれでいいと思っていた。楽に過ごせればいいと思ってました。でも入社してきて、アフリカを経験して、会社をちゃんと変化させないといけないというマインドになりました。海外でのスピード感を経験しているし、これから変えていかないとこの会社は本当に生き残れないんじゃないかと思っています。ただ、まだまだ高橋さんや上司の皆さんのように広く深く物事を捉えることができていなくて、漠然と、"やばい"という危機感を抱いているだけなので、これから業務に取り組んでいく中でその危機感をしっかり言語化し、自分が何をしなければならないのかを考えられるようになる必要があると考えています。
-アフリカに行く前はその危機感は持っていなかったんですか?
(芳賀)変えないといけないんだろうとは思っていたけど、会社が変わらなくても僕は幸せだし、危機感自体もそんなに抱いていません。日本の会社どこもこんな感じなんじゃないか、と思っていました。変わるのは面倒だし、いざ会社が危なくなったら転職すればいいやと楽観的に考えていました。ただ今は、変わらないといけないという思いがある。薄いと思うけど実際、ぼくはそうなった。目の前にある課題をちゃんとこなしていくというのが大事。
一緒に同行してくれた人事の高橋さんが常々、会社を変えていこう、みんなで変えていこうと言っていたので、そういう人が上にいないと、自分もこう思わなかったと思います。それも含めてルワンダでの経験が、よかったと思います。
-芳賀さんありがとうございます。芳賀さんの自分に素直なところ、私も好きです。(笑)
では、炭吉さんどうでしょうか?
(炭吉)芳賀くんが言ったように、私も面倒なことに巻き込まれずに、穏やかにいきていきたいとずっと思っていたタイプです(笑) 入社して早々、ルワンダという面倒な事に、巻き込まれたなと(笑)結果的に巻き込んで頂いたおかげで自分の中ですごく気持ちが変わりました。会社を変えていきたいという高橋さんや久世さん(上司)等、そういう人たちと接する機会が多くなりました。今までの自分だったら一線引いており、頑張ってくださいね〜と思っていたタイプでしたが、ルワンダで、こういうことをしたい!と行動している人たちと多く出会いました。プライベートでは、アフリカで活動している人の情報を見るようになりました。またそれがかっこいいなと思うようになりました。
今後、どこをどう変えて行きたいというのが理解できてはないないけど、そういう人たちと自分も一緒にやっていきたいなと思い始めました。自分がどういう面で会社のどういうところを変えていきたいかとはっきり言えるものは今は何もないけど、女性の活躍推進や、研修を受けてくれる昇格者に良い価値を提供していきたいなと思っています。
ありがたいことに人事は影響力を持てる部署、そこに自分がいるということを活かして、最初は高橋さんについていくだけになるんですけど、一緒に関わって会社を変えていきたい。今までだったら興味を持たなかったこと、ただめんどくさいと思っていたことに興味を持ち始めました。会社を変えたいと強い思いを持っている人たちと話をして、自分がまだ何も考えられていない、話ができない、聞くだけしかできない。もどかしい感じがルワンダとすごい似ていて、その状態が、気持ち悪いなと思うようになりました。一緒になって会社変えていける人になれるようにこれからも頑張っていきたいなと思います。
(左から3番目が炭吉さん。ルワンダ企業の課題解決が終わった時の写真)
-炭吉さん、ありがとうございます!今後の炭吉さんの更なるご活躍を祈念しております!!!
では、最後に高橋さんの思いをお伺いできると嬉しいです!
(高橋)3人の話を聞いて、思うところが出てきたというか。何か自由に発想ができる環境や、行動できる環境を作ってあげることが改めて大事だなあと。“チャレンジしよう“と会社は言ってるのに、本当にチャレンジできる環境か?うちの会社はそれが苦手。自分も環境を変え志の高い人たちと会えた、いい場所に行けた、いい仲間に出会えた、いい経験ができた、と今回の研修で思っています。
参加してくれた3人は、現在、仕事をしながら理想と現実の間にいると思うので、今までのやり方やルールに従えというところに引きずられてしまうと悲しいなと。自分たちの管轄ではないので、ちょこちょこ刺激を入れていく事は大事だなと思っています。腐らんでほしいなあと。
新人として仕事をきちんと覚えるのはもちろん大事。それをした上で、東海理化をどう変えていきたいか?というのを少しずつ考えて欲しい。転職できる能力のある人が転職しない、そんな会社にしていきたいとおもっています。この会社にいると成長できるなと思える会社、こういう会社になってほしいな、作っていきたいなと思っています。
(最終プレゼンの場で、お手伝い頂いたコメンテーターと参加者の皆様との写真)
-とてもいいですね!これからも東海理化さんの益々の発展を祈念しております。
今回は、内定者研修の一環としてタイガーモブを活用頂きましてありがとうございました。
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