TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/タンザニアの体験談:個人能力主義者が信頼関係を大切にするようになるまで
2015年2月~5月にかけてタンザニアでインターンしていたS.Tです。
私にタイモブを紹介し、いつも真摯に相談に乗ってくれる
前走者のY.Mにつづいて記事を書きたいと思います。
ブログリレーの過去記事はこちら
・「名古屋の体育会系男子大学生が、インターン帰国後に名古屋で会社を作るまで」
http://www.tigermov.com/blog/detail/507
・「超国際系大学生が日本陶芸に目覚めるまで」
http://www.tigermov.com/blog/detail/508
・「関西激アツ男がインターン後に、「母校を盛り上げる!」に目覚めるまで」
http://www.tigermov.com/blog/detail/509
・静岡の女子大生が、名刺2枚もって毎週300km移動するようになるまで
http://tigermov.com/blog/detail/510
・海外に興味がない大学生が、海外インターンに参加した結果..
http://tigermov.com/blog/detail/511
・「まぁなんとかなるっしょ」系男子が帰国後に、日本酒を醸し始めるまで
http://www.tigermov.com/blog/detail/512
・海外インターンリベンジから総合商社2年目で海外勤務に至るまで
http://tigermov.com/blog/detail/514
是非読んでください!
私は社会人2年目の後半に差し掛かっておりますが、
社会人になってインターンするうえで大事だなと思うこと3点くらい書いてみたいと思います。
これから自分の興味をどんどん深堀して「何か成し遂げてやる!」と
考えている学生さんの一助になれればと思います。
(※インターン当時の写真がほとんどないのは序盤に携帯を紛失したため。
当時は菊地さんはじめとしてご迷惑おかけしました。)
■簡易プロフィール
・出身大学:関西学院大学
・学生時代の主な取り組み
-大学1年 植林ツアー@マレーシア 実行副責任兼会計責任者
-大学2年 私立大学職員インターンシップ@インドネシア
(一発目の海外インターンシップ)
-大学3年 某NPOで学生記者として途上国の情報発信
所属ゼミ(開発経済学)で研究論文執筆
(マダガスカルでの約1ヶ月間のフィールド調査含む)
タンザニアでのインターンシップ(本題)。
・現在
某IT系メーカー入社、官公庁担当
1度目のタンザニアではいけなかったサファリにリベンジする本稿執筆者(右手前)
■インターン概要
インターンシップ先:Digital Grid Inc. http://digitalgrid.com/
業務内容:タンザニア人メンバーと一緒にタンザニアの村を駆け巡り、
タンザニアの夜に明かりを提供し、
大人には作業時間を子どもには勉強時間を作り出す。
無電化地域に電気や明かりを届けます。
■インターン内容
当時のインターン先はタンザニアでのビジネス立ち上げ時期で、
顧客が1店舗、私と同時にタンザニア人の営業スタッフが着任するタイミングでした。
顧客や潜在顧客を訪問して開拓し、どうすれば採算がとれるのか
何に顧客が困るのかを洗い出す時期でした。
個人的には、ビジネスに必要な備品を調達するために価格交渉したり、
インセンティブの違うタンザニア人スタッフとの接し方、
会議の中で問題点を考えて解決策を実践したりと
社会人になってから事業責任を持つ今の仕事でも生きる業務内容でした。
顧客の顧客が増えるように顧客やスタッフと一緒に考えたのは
今個人的に忘れがちな現地に足を運ぶ姿勢を戒めてくれる良い記憶です笑
現場に行かなければわからないことを痛感する今日この頃。
■個人能力主義者が信頼関係を大切にするようになるまで
インターン当初は研究職か社会企業への就職(起業)か迷っていましたが、
私は結局就職を選びました。(タンザニアでの出会いがきっかけで)
先にちょっと頭出ししましたが、事業責任を持つ立場で全国各地の遠隔地
(みなさんにとっては国内は近場かもしれませんが...)のプロジェクトを
成立させるために関係者と調整する立場です。
インターン前は考えていた進路のこともあって個人の能力が第一だと感じていました。
なんでも一人でできてしまう人に憧れていました。
そんなわけで学生のころはプロフィールにないことも含め、
挑戦を続けることで個人への投資を最優先に考えてきました。
ただ、この先それでは何も成し遂げられないと痛感できたのがこのインターンでした。
国を変えるような挑戦では国の上から下まで全部の人を巻き込む必要があります。
一ベンチャー企業であっても国、国営企業との調整、顧客や顧客の顧客である
村の人々の動機づけ、そもそも社内のタンザニア人スタッフの動機づけが必要です。
自分一人ではとても調整しきれないし、スワヒリ語ができないので村の人とは
そもそも話すこともできません。オフィスから村にたどり着くこともできません。
コミュニケーションが取れなければ村の人からの信用なんて得られようがないです。
そんな環境下で目標を共有して一緒に話しに行ってくれたり、
代わりに調整してくれる人がいるからこそ事業が動き、目標の達成に近づいていきます。
顧客と利害が一致すれば一緒に解決策を考えてくれたこともありました。
今事業責任を持つ立場としてエリアの担当やSE、製品部門といった社内、
顧客やその顧客、国、県、市町村も含めた多くの関係者との調整が必要な立場になっています。
自分一人で成し遂げられることなんてないし、多くの関係者と物事進めるためには
信頼関係が不可欠です。
特に「顔を突き合わせて話すること」と「現場に行くこと」は大切にしています。
それを肌で学生時代に感じることができたことが今は大きな財産となっています。
ほかにも、事業をどう進めていくかという計画をたてることやどうマネタイズするか
といったことを考える姿を見たのは当時学生だった私にとって貴重でした。
■社会人になってインターンするうえで大事だと感じた3点
事業責任者という立場も踏まえてインターンするうえで大事だなと思ったことを3点書きます。
①自分でやることは型にはまらなくてよい
②いろんな価値観の人がいることを受け入れる
③振り返り、分析する
①自分でやることは型にはまらなくてよい
効率的かつ均質なサービスや安定性が求めらているこのご時世、
標準化が進んでいるなと感じます。
「この通りやればこれだけの結果は約束されてるよ」と教えてくれます。
私は今も物事取り組むにあたってHow toや正攻法、定石(全部一緒ですね)にこだわってしまいがちです。
ただ、本当に成し遂げたいことに前任者や正解となる取り組みがあるとは限りません。
並みの成果で終りたくなければ人の知識だけでなく当事者である自分で考え出す何かが
どうしても必要になります。
「やらなくてはいけないのではないか」と感じたら具体的なアクションにおとして
実行してみましょう。
あなたが本気でやっていれば、責任はきっと大人(上司)がとってくれます。
②いろんな価値観の人がいることを織り込む。
自分一人では何も成し遂げられません!人の協力あってこそです。
ただ、やりたいことがあっても周りがみんな同じように感じてくれるとは限りません。
組織が大きくなればなるほど大きな成功の獲得よりリスクの回避をおそれます。
会社に行けば、家庭のために働いている人、お金のために働いている人等
インセンティブが違う人がプロジェクトの中に絶対います。
学生の頃は志低いなとか間違った大人のように思ってしまっていましたが、
今はどの人も正しいと思っています。
よく考えればタンザニア人スタッフもいろいろな人がいたなと感じます。
人間関係を良好に保つことは当然必要ですが、そういった存在を織り込んで
どうすれば思ったように動いてもらえるか考えてみましょう。
インターン当時もスワヒリ語が話せない自分は価値観が違うスタッフであっても
彼らなしでは顧客と話せませんでした。自分だけでは何もできません。
インターン先では志高いスタッフが多くあまり苦労しませんでしたが、
今は人の価値観・構造を理解することも、させることもなかなか難しいなと感じてます。
③振り返り、分析する
私が学生時代苦手だったことが「振り返り」です。
時間を惜しまずいろんなことにどんどん挑戦することは大切ですが、
立ち止まって振り返ることも同じぐらい大切です。
今私がブログを書いているのも社会人になってからインターンについて
ちゃんと振り返ったことなかったなぁと思ったからです。(更新遅くてごめんなさい)
型にはまらない方法で挑戦するには周りを説得したり協力してもらう必要があります。
そして、そのためには信頼が必要です。
よっぽど結果を残せる天才肌の人は別ですが、
好き勝手してると周りからすればよい迷惑でものごと終ったときに
成否にかかわらず「次は助けてやらない」と思われないことが大切だと思います。
なぜ失敗(成功)したのか丁寧に分析し次の行動に反映することで
周りの人からの信頼を構築し維持することができるのではないかと思います。
ちょっと地に足ついた話し過ぎて刺激がたりない記事になりましたが、
インターンに参加できるのも親の理解、タイモブの協力あってこそということで
上記心に留めてもらえればと思います。
第9走者松本きさき(写真1番左)につづく。
(楽しめの記事書いて私のリカバリしてほしいです笑)
ST@タンザニア2015.3~5
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