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インドにも「ランドセル重すぎ問題」、「ゆとり教育」到来?!
4月からオンライン・7月から
現地インドで先生と子どもが共に楽しみながら学ぶ場を創る教育系スタートアップ
に参加するはなっちです!
今回、日本でも話題になった「ランドセル重すぎ問題」や「ヘビーな宿題」に対する
インド政府の対応がとっても面白かったのでご紹介します!
重いランドセルを背負い、水筒、鍵盤ハーモニカ、給食袋…
たくさんの荷物をぶら下げて登校し、特に夏は汗だくになりながら…
なんていう小学校の記憶は皆さんもありませんか?
中学からは部活が始まり、教科も増え、ヒーヒー言いながら自転車をこいで毎日登校していたものです...
2018年には、「ランドセル重すぎ問題」が日本で話題になり、
文部科学省から置き勉を認める通知が出され、
最近の子どもたちは学校に教科書を置いていく、「置き勉」をしているようです。
インド政府も、2020-2021年の報告書で
「重いスクールバックは生徒の健康やウェルビーイングに深刻な影響を及ぼす」
と懸念しています。
「宿題」に関する言及もとってもおもしろいです!
「宿題は夜までに仕上げ、翌朝までに提出しなければならないため、
生徒と保護者にストレスを与えている」
とのことです。
たしかに、私も…
「宿題やったー?」
「やったよ!(怒)」
…とよく家族と言い合いをしていました。
夜中に音読をやっておらず、「聞いて…」と言いに行くと、
「なんで早く言わないの!」としぶしぶ聞いてもらう…なんてこともありました(笑)
インド政府は、宿題の慣行は
「子どもたちの遊ぶ時間、保護者と子どもの良質な時間、社会交流を促す家族との行事を奪う」
と懸念しています。
どうする、インド政府?ー宿題・スクールバック問題
インド政府はスクールバック・宿題問題に対し、2022年スクールバック対策(School Bag Policy 2020)を実施し、
「①スクールバックの重さ」、「②宿題の量・時間」「③休み時間」に関するガイドラインを設定したようです。
その内容は…
①スクールバックの重さの規程
スクールバックの重さは世界標準の体重の10%程度にすること(1から5年生まで)。
②宿題の量・時間の規程=
ー初等教育(1ー5年生)ー
1から2年まで宿題は無し。
3から4年は週に最長2時間
ー中学校(6ー8年生)ー
一日に最長1時間、週に約5,6時間
ー中等学校(9・10年生)・上級中等教育(11・12年生)ー
一日に2時間、週に10から12時間
教師は生徒と協力して宿題の計画・割り当てをしなければならない
③休み時間
「スポーツや運動教育、教科書以外の読書、図画工作ができるだけに
十分な余裕を設けた時間割を設定する必要がある」とする。
というものです!
なんだか、インドの教育改革は日本の「ゆとり教育」に似ているなと感じます。
日本でも、授業時間短縮や取り扱う内容の削減などが行われた「ゆとり教育」と呼ばれるものがありますね。
「ゆとり教育」は「だらしない」「落ちこぼれ」というイメージがあるかもしれませんが、
受験戦争で加熱する中、詰込み教育によって疲弊した子どもたちの様子を受け、
「じっくり時間をかけて学ぶこと」を目的とされ、始まったものでした。
現在のインドは、かつての日本と似た経験をしているのではないでしょうか。
現在の日本は、「じっくり学ぶ」ことはできているのでしょうか…?
また、これからのインドの「ゆとり的」教育は子どもたちにどのような影響を与えるでしょうか?
これは、インターンシップを通して見てみたいものです…!
参考:
Government of India Ministry of Education, Ministry of Education Department of School Education & Literacy.
Annual Report 2020-2021, 2021
文部科学省. 事務連絡「児童生徒の携行品に係る配慮について」. 2018
はなっち
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