TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/キルギスの体験談:大盛況!ラグビーW杯の後は、キルギス騎馬ラグビー「コクボル」の時代だ!
『ノーーーーサイド!!』
去年日本中を熱狂させたスポーツ、、、
それはラグビーでしたね。。。。
(筆者は恥ずかしながらW杯を一度も見ていない笑笑←中川家のW杯ものまねだけは見た(笑))
そんな近頃のラグビー人気に“露骨に”あやかり、今回はこのテーマだっ!
『キルギスのラグビー「コクボル」を体験してきました!!』
の巻ぃぃぃぃ
「なんだそれ?コンドル?鳥ですか?」
ちがーーーーーう!騎馬競技です!コクボルです!
「コンドルは飛んでいるという曲なら聞いたことあるぞ」という人!
ちがーーーーーう!
もう4度言います、コクボル、コクボル、コクボル、コクボルっっっ
〇コクボルとは何か?簡単に、、
コクボルとは英訳するとHorse Back Rugbyになるそう。。。
そうです!英語の翻訳名の通り、
馬に乗りながら「ラグビー」のようなことをする騎馬競技なのだ!
ラグビーに似ています!2度言います。ラグビーに似ています!
↑露骨にあやかりすぎ笑笑
〇ルール説明
ここからはコクボルのルール説明!
【試合時間・チーム構成】
チーム構成:8騎で1チーム。試合に出るのは4騎。
試合時間:1セット20分。全部で3セット
イメージがつかないと思ったので、、絵や写真で説明、、、、
(注意:筆者作成の独特な絵での説明も含まれています( ´∀` )
我慢してくださいな、、どんなゲームか想像を膨らませてください←投げやり笑)
【試合のルール】
①サイドラインに並んだ各々のチームから、
4騎ずつ真ん中にあるヤギの皮を目がけて走る。
②馬に乗ったままヤギの皮を拾う(降りて拾ってはだ・め)
③拾ったヤギの皮を抱えながら、ゴールに馬を走らせる。
④抱えたヤギの皮をゴールになげいれる
以上がコクボルの簡単なルールです!
〇実際にやってみた!
ある週末、首都ビシュケク郊外をぶらぶらしていると、偶然コクボルを練習している集団に遭遇!
なんと!快く練習に参加させていただくことに。。。本当にありがとうございます。。。
特別に皮を持った状態からスタートさせてもらいました。。。。
(チームの皆さんご配慮ありがとうございます。。。)
皮を持ってすぐ、味方のチームが周りを囲んでくれました。
(↑ヤギの皮:筆者のひざのうえにあるベージュの皮)
(ちなみにこのヤギの皮、一見ただの皮に見えますが、
中に砂が詰められており、本当にとても重いんです←ざっと【20kg】ぐらいあるそう。。。
そして皮からは野性味あふれる獣のにおいがして、ライオンキングのような百獣の王になった気分を味わえます。(笑))
この皮をもった人は、上記のルール説明同様、
相手チームに取られないようにしなければなりません。
実際コクボルの練習に参加して感じた第一印象は、、、、、
「まって、学校の騎馬戦みたいじゃん」
そうなんです。
簡単にいうと”あの”騎馬戦にとても似ています。
しかしここは、何を隠そう「遊牧民国家」キルギスです.
小学校の時の、帽子を日本の運動会の騎馬「戦」なんて、
彼らにとって、本当の「戦」じゃありません。。
本当に命がけの騎馬戦なのだああああああ
何しろ、【20キロ】ものヤギの皮を抱えながら逃げ、なおかつゴールを目指さなければならないのだあああああ
ほんとに皮重ぇぇぇ
重量感がすごいです。
皮を持った僕は、逃げる逃げる。。
しかし、手加減するのに飽き飽きしたのか、敵軍。
猛烈なスピードで皮を奪おうと次々襲い掛かってくる。。。。。
そして、この写真の後、敵味方入り乱れて、ヤギの皮の壮絶な争奪戦に。。。。
沢山の馬に取り囲まれて、
乗っていた馬も興奮してしまい、、某ゲームセンターのロディオみたいに
馬から落ちかける落ちかける。笑笑
⇒「ヤギの皮を引っ張られて、落ちそうになった」ときの体勢はこんな感じ
結局、馬に乗り続けるのが精いっぱいで、ヤギの皮は取られてしまいました。
結果:完敗。(笑)
〇コクボルを実際体験しての感想
実際体験してみて、馬や人同士がぶつかり合い、
とても迫力のある、壮絶な競技であることには間違いないです。
そしてコクボルは
(サッカーのフリーキックや野球のゲッツーなど)一種の美が内包されるプレーが随所に用意されている競技とは対照的で、根っからの泥臭い競技だと感じました。
コクボルのプレー1つ1つはとても人間味があったり、
(プレーヤーが全身を使って、ヤギをなりふり構わず奪い合う、など)
練習が終わると馬の泥はねによって全身泥だらけになったり、、
コクボルは
特別、生や「人間って本来こういう生き物だよな」ということを実感させてくれる競技である気がします。
そういった所がコクボルの魅力なのかなと。。。
全身に力を入れるので、もちろんいい運動にもなります。
体幹が必要なので、筆者の猫背がなおる気がしました笑笑
でも、ラグビーと違って皆普段着で練習や試合をするので、
試合になったら
本当に危ないだろこれと思いました。
なので、もしプロテクターの着用が義務化されて、コクボル専用の保険ができるなら、選手を目指したいと思いましたwwwww
(ルール説明がわかりにくくなってしまったので、、、Youtubeでコクボルと検索するといろんな動画が出てくるのでそちらもぜひ閲覧してください!)
☆~キルギスは名馬王国~
以前日本でみた馬はもっとシュっとしたおぼっちゃまなイメージがありました。
しかし、コクボルで使われている馬は肉付きがしっかりしており、揺ぎなき安心感があります!
ちなみに、キルギスの南部にあたるフェルガナ地域は「汗血馬」
(一日に500km走り、血のような汗を流して走ったといわれる馬)という馬の名産地として知られています。
古くから北方から遊牧民の侵入を受けた中国の皇帝武帝(←紀元前中国のバブルを作った男)が欲しかった馬として知られています。。。
※汗血馬を得た際には、喜びのあまり家来に汗血馬の歌を作詞させたほど、、、
←ほんとにうれしかったんだろーな、武帝。。。
一級品の馬が勢ぞろいしている馬王国キルギスなのだああ!
〇さいごに、、、
「この前コクボルをしてきたよ!」と学生に言うと、
学生は「すごいですね。危なくないですか?」という反応で、
とりわけ近頃のビシュケクの若者たちにとって、コクボルは少し遠い存在になっているようです。
学生と話をすると、音楽に関していうと、BTSなどKPOP、スポーツではヨーロッパのサッカーが外国のカルチャーが人気を集めているようです。真新しいモノに刺激を受けるのは、当然の流れかもしれないし、国全体の新陳代謝を図るという意味で当然必要なことだと思います。
(長期間ソ連の土地となり外部からの情報が遮断されていたこの地においては、特別外国からの文化に対しては敏感なのかもしれません。。。。。。。)
ただ、僕自身今回のコクボルの体験を通して、自国の伝統的な騎馬競技を維持し続ける人々に素直に感銘を受けましたし、次の世代へ引き継がれていくことを心から願います。
かの柔道の創始者・嘉納治五郎はこんな言葉を残しています。
「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」
インターン期間も折り返しの時期になってきました。
筆者自身も日本で培われた《伝統》を主に「言葉」という形で、現地の学生たちに授業を通して紹介し、少しでも興味を持ってもらえればなあと思います。と同時に、キルギスで根づく《伝統》の息吹をもっともっと感じたいと思う今日、この頃です。
最後に、今回出会ったコクボルのチームの方々、突然の訪問にもかかわらず快く招いていただき本当にありがとうございました!この場を借りてお礼申し上げます。
参考記事:
・https://kechan-s.com/kokuboru-warettekoraete-4173
「コクボル(キルギス騎馬ラグビー競技)とは?なぜヤギを使うのか?」
・https://hirokenji.com/blog/2015/04/06/
「キルギスの伝統競技『コクボル』の激しさ・頭部切断した山羊の胴体をボールにするスポーツ」
TAKAHIRO@キルギス
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