TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/ミャンマーの体験談:ミャンマーって安全なの?ロヒンギャ問題は?
ミャンマーってどんな国?
みなさんはミャンマーと聞くとどんなことを思い浮かべるでしょうか?
仏教、お寺、ビルマの竪琴、太平洋戦争、たくさんのバイク、アウンサンスーチー等、人それぞれいろいろな物が思い浮かぶかもしれません。そして最近はロヒンギャというワードを耳にすることも増えてきました。
皆さんの中にも一度は行ってみたい、綺麗なお寺を見てみたい!そんな人もいるのではないでしょうか?
しかし一方で「安全面はダイジョブなのかな…」「衛生面や蚊、野犬は大丈夫かな…」等々色々な不安があり行くのをためらっている方もいると思います。
このブログでは皆さんとともに安全性、危険への対処を確認するとともに、実際にはミャンマーとはどのような国なのか一緒に見ていこうと思います。
さて、皆さんが海外に行く際に安全性を測る大きな指標として外務省の発表している海外安全ホームページの、渡航情報があります。
そして実際に、外務省の渡航情報を見るとなんとミャンマー全域が渡航警戒地域となり中にはレベル3(渡航中止勧告)地域も中にはあることが分かります。
ここで「えっ!ミャンマーって危ないところなんだ!行ったらテロや紛争に巻き込まれるところだった…」と思われた方々、ちょっと待ってください。実はそんなことは全くないんです。
確かにミャンマー全土が渡航警戒地域となってはいるものの、レベル2以上の地域を見てみると全体のごく一部であることが分かります。ここはロヒンギャ問題が頻繁に起こり武力衝突なども起きているいわば特殊な地域です。ただ、首都ヤンゴンからは千キロ近く離れた場所ですので、まずわざと近づかない限りロヒンギャ問題に巻き込まれることはないでしょう。
とはいえ、レベル1。渡航警戒地域であることは間違いありません。ではどれほど危険なのか、ほかの国を見てみましょう
国家全体が渡航警戒地域となっているところを見てみると主なものでロシア、インド、フィリピン、ラオス、カンボジア、インドネシア、コロンビア等があります。どうでしょうか?意外に思った方も少なくないはずです。実際多くの日本人が訪れる場所も多いのではないでしょうか?
実際ミャンマーは政府が外国人の安否確保に力を入れている事もあり、安全な国なのです。政府は外国人が観光により落とした外貨を獲得し、国の経済発展に繋げようとしているため(ミャンマーでは外貨の価値が高く、特にピン札は重宝されます。ピン札かどうかで為替レートが変わることも多いです。)国の安全管理は比較的しっかりしている方だと言えます。また政府は外国人の管理に力を入れており、情勢不安のある場所には厳しく滞在禁止や立入規制をかけているため、ヤンゴン、マンダレーを始めとする都市部で生活する分には民族問題等のいざこざに巻き込まれることはまずありません。そのため自ら危険を冒さない限り、安心して滞在して良いでしょう。
しかし渡航警戒区域に指定されているのにはちゃんと理由があり、「まあ、だいじょぶか」と気を緩めず気を付けることに越したことはありませんよね。では、具体的にミャンマーがどのような要因によって渡航警戒地域に指定されているのかひとつづつ見ていきましょう
1.政府軍と少数民族武装組織間の対立
ミャンマー政府は,少数民族武装組織との間で和平協議を進めており,2015年10月,8つの組織との間で,全国規模の停戦合意(NCA)に署名し,2016年1月には政治対話が開始されました。2018年2月には,新たに2つの組織との間でNCAに署名が行われています。
一方,NCAに署名していないカチン独立軍(KIA),シャン州北軍(SSPP),シャン州南軍(RCSS),ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA,コーカン軍),タアン/パラウン民族解放軍(TNLA)等のカチン州及びシャン州北部の中国国境付近を拠点とする少数民族武装組織との間では,依然,散発的に戦闘が発生しています。
2.仏教徒とイスラム教徒間の対立
ラカイン州では,2012年6月以降,仏教徒とイスラム教徒の間で衝突が発生し,多くの死傷者及び避難民が出たことから,同州全土に緊急事態宣言が発令されました。その後,情勢は一旦安定し,2016年3月,同宣言は取り下げられましたが,2016年10月及び2017年8月,州北部において,武装集団による治安機関への襲撃事件が発生し,その後の情勢不安定化により,大きな人的,物的被害が生じたほか,多数の避難民が流出しました。現在も,州北部では高い緊張状態が継続しています。
3.ロヒンギャ問題、ISISなどをはじめとしたテロ行為
2013年10月,ヤンゴン市内,マンダレー市内,ザガイン市内及びバゴー地域にて計10件の爆発事件及び爆発未遂事件が発生しました。その後,関連の事件は起こっていませんが,引き続き注意が必要です。
これまでに,ミャンマーにおいてテロによる日本人の被害は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア,バングラデシュにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また,テロは,日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており,特に,近年では単独犯によるテロや,一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから,こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐことが益々困難となっています。
このようにテロはミャンマーに限った問題ではなく、またミャンマー内どこでも起こり得ること及び日本人が標的となり得ることを十分に認識し,テロの被害に遭わないよう,海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じる必要があります。
では具体的にどうしたらいいのかというと
民族、宗教間対立、紛争に関して
○集会,デモ及び破壊行為が行われている場所には決して近づかず,その場から速やかに離れること。
○不測の事態に巻き込まれることのないよう,標的となる可能性のあるモスク等宗教施設,政府機関,軍・警察関連施設には可能な限り近づかない。
爆発物に関して
○バス停,ショッピングセンター,レストランなど人が多く集まる場所では,持ち主の分からない荷物等に注意する。
○非常時に備え,家族,会社等の単位で緊急連絡先や訪問先等を把握,共有しておく。
○時間差で第二の爆発が起きる可能性があり得るので,爆発事件現場にむやみに近づかない。
等の対策が必要だといえます。
これはどこの国でも同じく言えることであり、
・揉め事のある場所に近づかない、速やかに離れる。
・怪しいものがあった場合には近づかず、見つけたら離れる。知らせることができそうなら知らせる。
等の基本的な危機管理といえるでしょう。
また外務省のたびレジでは最新の安全情報をメールで受け取れるほか、有事の際の対応もしてもらえるので、渡航を考えている方は念の為登録しておくといいかもしれません。
ここまでミャンマーの情勢不安によるリスクを一緒に確認してきましたが、実際ににそのようなリスクよりミャンマーで本当に現実的に起こりうるものは軽犯罪や衛生面におけるトラブルです。
こちらもしっかりと対策していきましょう。
1.スリ、ひったくり、置き引き等の窃盗
大きなハンドバッグを持ち歩かないようにしましょう。腰に付けられるウエストバッグ、首から下げられるポーチ等でしっかり貴重品を肌身離さず持ち歩きましょう。
2.ぼったくり等金銭トラブル
途上国では金銭トラブルは付き物です。特にバガン等の観光地ではぼったくりが絶えず、現地ガイドからの法外な料金請求によるトラブルも多発しています。
私も実際にタクシーで料金を先払いしたにも関わらず後から追加で請求される、等のトラブルにあった事があります。
払う意思が無い事をしっかりと表明する事で、相手方が諦めてくれる事もありますが、外国人から多めにお金を取ることで生計を立てている人達も途上国では少なくなく、かなりの根気が必要になる時もありますし、場合によっては囲まれて脅される等のトラブルに巻き込まれる場合もあります。
日本人が苦手である自分の意見をハッキリと通す良い機会ではあるものの、内心ハラハラしたり後味が悪い時も多いのが実情です。
払う金額の口約束でトラブルが起こることは多いので先払い等の対策はあるものの追加で請求されたり、お金だけ払ってサービスを受けられない等のトラブルもあるため正直キリがないです。
不安な人はインターネット、ガイドブック等で良く下調べをして信頼度、安全性の高い交通機関や飲食店を使うようにしましょう。
また、ミャンマー国内ではGrabというアプリが便利です。安全に事前決済によるタクシー配車ができるのでインターネット環境の繋がる方は是非有効活用してみましょう。
3、食べ物の衛生面
途上国においては食べ物でお腹を下す事も少なくありません。現地の人々は衛生面に対する意識が低い人が正直多いです。市場で生の肉を買ってきた手で消毒せず皿洗いをする事で食中毒に繋がったり、その手でお金を触ったまま食べ物に触れたりする人は少なくないです。また、屋台などでは古い油や汚れた調理器具の使い回しによって食中毒に繋がることもあります。また、水道水は硬水、かつ衛生的に飲めない事が多く、また油っこい食事による胃もたれもお腹を下す原因となり得ます。
正直な所、幸い私は胃腸が丈夫なようで途上国の食事でお腹を下したことは殆どありません。(強いていうのであれば炭酸飲料を一気に飲むと腹痛を起こしやすいです。笑)また、多くの人は現地での生活が長くなれば慣れる人が殆どですが急な腹痛が起きた際にトイレを探すとなると一苦労です。そのため胃腸薬の用意があると安心です。心配な人は事前に日本で用意しておきましょう。
4.感染症
途上国において最も気を付けなくてはいけないことの一つが感染症です。ものによっては命に関わるものや入院による長期離脱をせざるを得ないものも少なくありません。経口感染のものもマイ箸だけでなくマイコップ、マイプレートを持ち歩くことは非現実的ですし、空気感染の感染症を防ぐのは非常に難しいのが現状であり、体調不良になった際にいかに迅速なアフターケアができるかが重要となります。
ただ生物が感染媒体となるものは重篤な症状に至る病気が多い一方で対応策を練ることで未然に防止にできるものも多いです。主な動物媒介者としては蚊と野犬が挙げられます。また蚊の媒介する主なものではデング熱、マラリア、日本脳炎などが挙げられます。それらの病気の罹患確率はかなり低いもののもし、蚊に刺された後で体調に異常を感じ放置すると重症化する可能性が大きいため早めのアフターケアを心掛けましょう。野犬に関しては狂犬病に注意する必要があります。もし狂犬病が発症した場合致死率は100%となります。まず野犬に近づかないことが鉄則ですが、万一現地で犬にかまれたら症状が出ていなくても少しでも早く(最低でも24時間以内に)病院に掛かるようにしてください。サル等の動物に噛まれた際にも同様の対処を行ってください。
5.ハト
これはあくまで番外編ですが、ミャンマーではハトの集団が空から降ってくることがあるそうです(笑)
念のため気を付けましょう
さて、これまでミャンマーで起こりうるリスクについてお話してきましたが実際にはミャンマーは国民のほとんど(9割以上)が敬虔な仏教徒であり彼らは他人に何かを施し、功徳を積むことでその行為が自分に返ってくる、と思っている心の温かい方ばかりです。
言葉が通じない、仏教のことがよくわからないなどを理由に彼らを敬遠するのではなく、一人の人間同士として彼らと向き合うことでみなさんのミャンマーでの滞在はより色濃いものとなると思います。
確かに日本などに比べるとインフラや治安、電力供給や衛生面、まだまだ足りない部分もあるかもしれません。しかし実際は自分たちのケアによって未然に防げるリスクがほとんどであり、少し気を付ければミャンマーで得ることのできるものは数えきれないほどたくさんあるはずです。みなさんも「最後のフロンティア」ミャンマーに是非渡航してみてはいかがでしょうか?
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