■インタビュイー
前田紘平教頭先生
国際教育部部長
■インタビュアー
中村 寛大
タイガーモブ株式会社
COO(最高執行責任者)
※今回導入いただいたプログラム
タイガーモブのSDGsプログラム「OnlineACT」は世界最大の途上国とも言われるインドネシア・バリ島をオンラインで繋ぎ、現地のリアルを深く知り、自分自身の認識を広げ、自分自身が置かれた現状と重ね合わせた上で、解決策を考え、実行するためのSDGsリーダーを創出するためのアクセラレートプログラムです。
※導入事例ポイント
・オンラインでなければできない体験を通じ、子どもたちの視野が大きく広がった
・英語を実践的に使う場としても機能。子どもたちの成功体験を生み出せた
・学年ごと・個人単位の両方で、終了後の継続的な学びにつながっていると感じる
―まず昌平中学・高等学校はどんなところなのですか?
昌平中学・高等学校は、埼玉県北東部にある6学年合わせて2,000名程度の学校です。
都心からは、大体1時間くらいかかる、学生にどこで遊ぶの?と聞くと春日部でよく遊ぶような良い意味で都会と田舎が程よくミックスされている学校だと思います。
最近では、サッカーやラグビーで全国大会に出たい人が入るようになってきましたし、同時に国内の難関大学にも進学する人もいます。
サッカー部はインターハイでベスト4、選手権大会でベスト8の成績を収めていますが、サッカーだけやっているわけではありません。
部活動で全国大会を目指す生徒も勉強をないがしろにしないのが一つ特徴だと思います。勉強も部活動も突き詰めるとその本質は同じです。
また、I B(インターナショナルバカロレア)教育にも力を入れています。世界を舞台にすることが当たり前になる今の子供達にとって、ベターな学びの形として一つI Bは目指す方向性として良いと感じているためです。
―文武両道のレベルが非常に高いと感じますが、それによって良いシナジーや影響はどんなことが起こっていますか?
まず、部活をしながら同じ志を持った仲間が集っていると、お互い切磋琢磨します。
それは部活の中だけではなく、学びにおいても同じです。
最近とても感じていることとして、どこかの部活が強くなると、それが他の部にも良い影響を与えています。たとえば県大会で上位の結果を収めたとしても、他の部活動が全国大会出場を決めていれば、「次こそは自分たちも全国へ行きたい」と気持ちを新たにすることができます。
だから、学びも部活もどこか対抗意識というか、良い意味で切磋琢磨できる環境が出来上がっていると感じます。
―前田先生ご自身は教頭先生であり、国際教育の部長でもあります。目指している方向性を教えてください。
本校が目指す生徒像は、日本人らしさを忘れない、日本人らしいグローバル人材。
欧米の真似をしても仕方がない。ディスカッションだけやっているだけでは勝てない。日本人の真面目さをきちんと表現することを大切にしています。
コツコツやる、簡単には諦めないところができるのが昌平の生徒の良いところでもあり、今後の社会における価値の一つにもなると思います。
それから、国際交流はよく楽しい経験になることが多いですが、それだけでなく、現実を直視して、将来世代の彼らが、自分たちが生きる時代がどうなるのかを感じ、考え、主体的に社会に参画していけるような国際交流を考えています。
―今回タイガーモブとタイアップしていただきました。その中で解決したいと思った課題は何だったのでしょうか?
良くも悪くもですが、生徒はインターネットというツールを活用して、様々な情報を手に入れることができます。同時に、調べた気になる傾向もあるような気がしています。
自分の中で多面的かつ深く考えるような衝動体験を提供したいというのが課題でした。
―調べた気になるというのはどういうシーンで感じるのでしょうか?
(プログラムを通じて生徒が実際に調べた問題を発表する様子)
よくあるのは、情報を多面的に取得した上で、検証すべきですが、国内だけでなく、海外の情報も取ったとしても、ヨーロッパでもイギリスを中心とした情報や、アメリカの情報が目立ちます。
それだけだととても偏っていることに生徒が気づいていないということです。
―調べた気になって欲しくないというのは、前田先生ご自身はどうして感じられているのですか?
(世界中の人にアンケートを取得した結果のまとめ)
私自身、商社で働き、中東やアフリカでの仕事をする経験に恵まれました。当時は、非常にタフな経験でしたが、アメリカで感じていたことと、アフリカで同じ現象が起こっても、本当に捉え方が180°異なる。
日本はとても裕福な国だと思います。だからこそ、例えば僕がよく行っていたモロッコなんかで起こることは、日本では考えられないことが起こる。
そういう意味で体験しないとわからないこともたくさんあるし、自分自身が知った気になるのは良くないことを身をもって体験しているからこそ、調べた気になるのは危険だなと思ったということですかね。
ーそういう意味で今回のタイガーモブに期待していたのは、途上国での衝動体験的なところが大きいのですかね?
そうですね、それもありますが学校として何か新しい取り組みを始めないといけないなと感じていた。そんな時にタイモブさんから連絡をもらって、スタートアップの教育の会社さんと一緒にやることで機動力高く、一緒に何かを作っていくことができるのではないかと思ったという感じですかね。
大きな会社だと、小回りが効かなかったり、大きな人数を動かす必要があるので、そうすると自分が表現したいことが表現しきれないというところもありました。
―実際、Online ACTを導入していただき、8名の生徒に参加してもらいました。導入してみていかがでしたか?
(生徒が自分のプロジェクトについてまとめて英語で発表する様子)
何より、生徒自身が自分たちでプログラムを作っていく感じがあったのが良かったなと思いました。
オンラインだとただ聞いてるだけ、やらされている感覚があるものが多い中で、Leaning by Doingを掲げるタイモブさんらしい、実際に手を動かして、オンラインでないとできないことを生徒とともに実施している姿はさすがだなと思いました。
生徒たちも楽しそうに取り組み、最初は英語がなかなか話せずに苦労したところもありましたが、最終的にはガンガン質問して、プレゼンも立派にしていて頼もしく感じられる2週間でした。
また生徒たちがバリ島の皆さんと作った動画も非常にクオリティが高かったです。
―それは何よりでした!ちなみにプログラム終了後の生徒たちの様子はいかがでしょうか?
担任の先生方に話を聞くと、学年や教室を飛び越えて、ゴミ拾い企画が立ち上がったり、地域でできるサステナビリティの活動がスタートしているようでした。
また、タイガーモブのコミュニティに参加してオンラインイベントやインターンに参加する生徒も出てきていて、非常に良い傾向だと感じています。
―なんと!嬉しい報告ありがとうございます。今後タイモブとこんなことをやってみたいというのはありますか?
大きなビジョンとしては、「知らない世界に自分で飛び込みたくなるような子になってほしい。」というのがあります。教師という立場で、生徒に一生横について教えることは現実的に不可能です。ただ、生きる力を育むことができたらと思っていて、卒業時には、自分で探して勝手に挑戦している状態が目標です。タイガーモブさんでもよく言っていますが、「見る前に飛べ」のように、未知の世界に飛び込む力を養う機会を提供していきたいと思います。
―ありがとうございます。そう思われている背景はどんな理由があるのでしょうか?
タイガーモブさんのようなアウトプット中心の機会は、運営側もサポート側も含め、もちろん生徒も大変だけど学びも非常に大きいし、その人らしい価値観も形作られていく。その過程で得た経験を軸にありたい姿を定義していけると、人材として希少価値が芽生えてくる。社会に提供していける自分らしい価値を見出してほしいと思っていて、そのために自分でいろんなことを解釈して、自分なりの考えを持ってほしいというのが理由ですかね。
―ありがとうございました!いつも前田先生はアツく話してくれるので、非常に楽しくお仕事させてもらっています。ぜひ今後とも生徒の皆さんが実践する場をご一緒に届けられたらと思います。引き続きよろしくお願いします!
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