自宅から世界中の課題へ挑戦できるオンライン海外インターン、その体験談をお届けする本シリーズ。
第三弾は、教育×途上国に興味を持ち、バングラデシュのスタートアップへオンライン海外インターンを行う、土田さんです。
海外インターンへの挑戦を考えていたものの、新型コロナウイルスの影響で渡航が難しくなり断念。この状況下でも海外へ挑戦できるオンライン海外インターンを選んでくださいました。
インターンを開始して3か月。未知の世界に飛び込んだ土田さんが感じた、オンライン海外インターンのリアルな実体験に迫ります!
●土田さんのプロフィール
土田沙羅
2020年3月 山口大学国際総合科学部卒
学生時代はフランスに留学。
北極圏からアフリカまで、20か国をバックパックで旅する。
就活をし、内定をもらうも、「若いうちに知識だけでなく、できることを増やしたい!」とインターンの道へ。
現在バングラデシュの教育スタートアップでインターンシップ中。
好きな大河ドラマは篤姫、特技はピスタチオの殻を遠くからゴミ箱にシュートすること。
●土田さんの挑戦しているオンラインプロジェクト
【オンライン】バングラデシュでオンライン教育の構築に挑むプロジェクト!
※土田さんは、「バングラデシュ人のエンジニアで、日本での就職を希望する人に向けた、オンライン日本語スクールの企画・運営」に挑戦中です。
https://www.tigermov.com/internship/detail/628
(写真:バックパックで訪問したケニアの子供たち)
ー土田さんは、教育×途上国という軸でインターン先を探していたと伺いました。そのきっかけを教えてください。
私、さだまさしさんの「風に立つライオン」という曲が好きで。笑
その曲の中に「ビクトリア湖の朝焼け 100万羽のフラミンゴが一斉に翔び発つ時 暗くなる空や」という歌詞があって、世界にはそんな素敵な場所があるんだと感動したのがきっかけで、アフリカに興味を持ちました。
それから、自分で調べるうちに、ますますアフリカが気になりだして。
いつかアフリカに行ってみたいと思って、まずはフランス語を学ぶために、大学3年時に1年間、フランスに交換留学をしました。その留学中にアフリカ地域にもバックパックで旅をしました。
その時に訪問したケニアの少年院の小学校が、私にとっての原点です。私はそこで子どもたちに英語で授業を行いました。彼らは、私が英語を教えると、目を輝かせて次々に質問をし、理解した時にはすごく嬉しそうに笑うんですね。一方で、中には実の親に切り付けられた子や、窃盗で補導された子など、貧しさから普通の暮らしができない子たちがたくさんいました。
その子たちを見て、学びに貪欲で、ポテンシャルも高い途上国の子どもたちが、適切に学び、たくさんの選択肢の中から自分の人生を決められるようになるために、力になりたいと思うようになりました。
(写真:インターン先の企業と生徒の方々)
ーオンライン海外インターンを選んだ理由を教えてください。
教育×途上国に興味があったものの、当時は周りに流されて安定志向になって、普通に就活をしていました。いまじゃなくても、もっとスキルを磨いてから飛び込んでもいいんじゃないかと思って。無事に内定ももらうことができていました。
でもやっぱり、人生には限られた時間しかないし、新しい世界に飛び込むのは若いうちしかない!と思って、去年の秋に内定を辞退して、1年や2年は海外インターンに挑戦しようと思っていました。
そこに新型コロナウイルスの影響があり、海外渡航を諦めざるをえなくなっていました。
そんな時にタイガーモブさんのオンラインインターンを見つけたんです。
海外渡航ができなくても、オンラインならどことでも繋がれます。またこれからの時代はオンラインで働くことが当たり前になります。
オンラインだからこそできること、できる働き方があるなと思い、オンラインインターンに申し込みました。
ー今のインターン先を選んだ理由を教えてください。
1つ目は、インターン先のビジョンにとても共感したからです。「生まれた環境に左右されることなく誰もが事由に未来をつかみ取る」というビジョンは、私がアフリカで感じた不条理と、とても重なるなと感じました。
2つ目は、教育ビジネス×途上国という軸に合致していて、自分の経験を活かせると思ったからです。塾講師としての経験や、留学生との交流の経験を通して、事業に貢献できそうだと思いました。
将来はアフリカを舞台に自分でビジネスをやってみたい気持ちもあったので、自分の挑戦の舞台としてとてもマッチしているなと感じ、応募しました。
ーインターンの中ではどんな役割を担っていますか?
日本語授業の運営とカリキュラムづくりです。日本への就職を希望するバングラデシュ人の方に向けて、日本語の授業を行っています。また、そのカリキュラムそのものの作成も担当しています。
また、人事機能として、それら日本語授業の運営を担うインターン生やボランティアの先生の採用活動も行っています。
最近は、外国人採用を求める日本企業を紹介してくれるパートナー企業様との窓口役も任せていただいています。
(写真:土田さんが受け持っているクラスでのオンライン日本語授業の様子)
ーオンラインインターンに挑戦してみて、率直な感想を聞かせてください。
毎日、入ってよかったなあって思っています。笑
まず入ってみて驚いたのが、スピード感です。会社全体のスピード感に圧倒されましたね。
カリキュラム作り、タスクの量、新しいチャンスを掴んで実践していくみんなの姿勢、すべてにおいてスピードが重視されています。自分の将来にとっても、そうしたベンチャーのスピード感を実際に体感してこなす経験ができているのは、とても貴重だと思います。
また、代表のよりこさんには、いろんな仕事を任せていただいて、とても感謝しています。
よりこさんは、インターン生を社員と区別しません。インターン生にも社員と同じ裁量を任せてくれます。例えば、社外のパートナー企業様との窓口の役割を通して、会社の経営に関わる部分にも携わらせていただけています。
また、ほぼ毎日連絡のやり取りをさせてもらって、フィードバックをいただいています。自分が携わったことを細かくよく見ていてくださって、良かった取り組みはきちんとほめてくださいます。意欲を買ってチャレンジをさせてもらい、いちインターンを信頼して会社の重要なタスクも任せていただける。こんな嬉しい環境は他にないと思います!だからこそ、その信頼に応えたいという思いで意欲を爆発させながら仕事をしています。
バングラデシュは、日本よりも新型コロナウイルスの影響が大きく、鬱々とした状況です。そんな環境下でも、生徒の皆さんは、明るく意欲高く日本語を学んでいます。そういう現地の方々の人生の節目に携わってサポートすることに、とてもやりがいを感じています。
ーとっても楽しそうですね。インターンをする中で感じている課題や、その解決に向けて取り組んでいることは何ですか?
週に4日間、自分の担当クラスを持っているのですが、その中での指導に課題を感じています。
バングラデシュ人と日本人とでは、背景に持つ文化や、仕事に対する考え方が異なります。日本での就職にあたり、日本のマナーや文化、面接のノウハウをいかに伝えるかはいつも苦労しています。
またおしゃべりな方が多くて、要約が苦手だったり。詰め込み型教育で育っているせいもあって、自発的に考え自分で計画することも苦手な面があります。
いまは新しくメンター制度ができ、生徒を1対1でフォローしていく体制が整いつつあります。言語を教えるだけでなく、生徒1人1人の環境や性格に合わせたサポートをしていきたいなと思っています。
ーもっと挑戦していきたいと思っていることがあれば教えてください
まずは、社外のパートナー企業様との窓口を1人で回していけるようになりたいと思っています。また生徒のほとんどがITエンジニアですので、彼らを日本企業に紹介する上で、ITの知識をもっと身に付けて成長したいです。
さらに、インターン同士の横の繋がりも作っていきたいと思っています。
(写真:インターン先でのオンラインミーティングの様子)
ーいまのスケジュールと、時間管理で気を付けていることを教えてください。
いまの一日のスケジュールは下記の通りです。インターンを中心にした生活になっています。
・午前中:メールチェック
・昼から夕方:インターンのクラスを受け持つ、カリキュラムの改善
・夜から深夜:アルバイト(餃子の王将で餃子を運んでいる)
とにかく即レスですぐ返信すること、時間に限りがあるので無理なスケジュールは事前に伝えることなど、心がけています。
ーオンラインでインターンをしてみてどうですか?
バングラの電気がとても不安定なのは大変です。オンライン授業に最初出席者が8人いたのに、停電のせいで途中から抜けていって、最後は二人だけになったり。こうしたことが日常茶飯事です。
あるいは、社内はテキストベースでのコミュニケーションがが多くなるので、うまく伝わらないことやミスリードが起きやすいです。
でもこうしたことでいちいち立ち止まっていては、時間も止まってしまいます。とにかく素早く解決して、改善して、トライアンドエラーをするほうが、どんどん仕事の仕方が研ぎ澄まされていきます。
例えば電気が不安定なら、パソコンはだめでも携帯なら大丈夫だったりします。だめになった理由を必ず連絡させることで、ビジネスの基本の報・連・相を身に付けさせるきっかけにしたり。
テキストなら、分かりやすい文章を書いたり、表や箇条書きなど伝え方を工夫したり。毎日改善しています。
ータイモブのサービスはいかがでしたか?
募集の段階もスムーズで、インターン先も探しやすかったです。特にタイモブの担当者の方との面談がよかったです。
私は当初、アフリカへの関心が強く、インターン先もアフリカ軸で探してしまっていました。ところが面談担当の古田さんから、「フィールドに固執しないで、バックグラウンドに合うところから探してみたら?」とアドバイスをいただいたんですね。その時に、私が大事にしたいのは、今はフィールドにこだわるよりも、教育×途上国のビジネス経験だと気がつきました。そのアドバイスがなければ今のインターンにも巡り合えていなかったので、古田さんにはとても感謝しています。
ーこれからやっていきたいことを教えてください。
私が教育×途上国に興味を持ったきっかけはアフリカでした。なので、いずれはアフリカで自分でビジネスをしてみたいなと思っていて、その道を模索しています。
また、いままで人材業界に関わったことはなかったですが、やってみたらとても面白く、やりがいのある仕事でした。大学生の時に、留学生の友達から「glue guy」と呼ばれていて、接着剤のように、人と人とをつなぐの向いているねって言われたことがあります。当時、自分では全く自覚はありませんでした。しかしいま、普段は全く接点のないバングラと日本をつなぐ仕事に関わってみて、自分の強みが発揮されている感覚があります。インターンを終えた後も、人材という軸で国内外で挑戦したり経験を積んでみたいという思いも芽生えています。
ー土田さん、ありがとうございました!
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