「人の役に立ちたいけれど何をしたらいいんだろう」「自分の考えている事を行動に移せない」....
人の役に立ちたい!、こんなことをやってみたい!という考えはあっても中々現実で行動できず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
挑戦し続ける輝く学生の"My Way" vol.3
第3弾は、自分の価値を見出し、行動する方法を現在、沖縄のインターナショナルスクールに通う高校3年生の山田果凛さんにインドでの経験を基に伺っていきます。
山田 果凛
・2001年生まれ
・兵庫県出身
・沖縄クリスチャンスクールインターナショナル
・学校でバレーボールをしています!
永野 理佐
・2002年生まれ
・タイガーモブの社内インターン生
ー山田さんの今までの海外経験について教えてください
私は生まれつきADHD(多動性症候群)を持っており、日本の教育スタイル(座学スタイル)に適応することが難しい子供でした。
それを見兼ねた父が10歳の頃、私をタイの私立のインターナショナルスクールに転校させてくれました。それから16歳までの6年間、私はタイの学校に通いました。
しかし、14歳の頃、思春期特有の学校に行く意義を見出せなくなった私は、不登校になってしまい、部屋に籠るようになってしまいました。
そんな時、父が気分転換に私をインドへ連れて行ってくれました。
ーインドではどのようなことをしていましたか
私は14歳で初めてインドの地に足を踏み入れました。
最初に私と父は、インドの観光地として有名なデリーのタージ・マハルに訪れました。そしてタージ・マハルから公道に出た時に私は複数のストリートチートチルドレンの子供達に囲まれ、動けなくなってしまいました。そんな時、ストリートチルドレンのリーダー格の7歳のアルソン君という一人の少年がその場から私を助けてくれました。
彼との出会いは私の人生を大きく変化させました。彼は観光地のストリートチルドレンだったこともあって、学校には通えていなかったものの、日本語と英語を含む5ヶ国語を話せる子供でした。その彼と私は、お互いの家族について話をしました。その時に彼が話してくれた彼の家族は、正直、家族と呼べるような人達ではありませんでした。それと同時に彼がいる環境は、「子供が子供でいられない世界」ということを知りました。
彼の話を聞いた時、私は、両親がいて、帰る家がある今の環境がとても幸せだということに気がつきました。
そしてアルソンくんと話をしていくうちに、私は彼をタイへ連れて帰り、私の代わりに学校に通わせてあげたい。と思うようになり、父に相談をしました。
すると、父にインド人の元国連の女性と話す事を勧められたので、彼女に会うことにしました。そしてその女性にアルソンくんのことを伝えました。すると彼女からは、「アルソン君1人だけを救っても世界は変わらない。一人ではだめだ。」ということを言われました。そこで、私はアルソン君と同じような境遇にいる子供のために何か行動を起こしたいと考え、警察や慈善団体から保護をされた子供500人を施設で育てている人を紹介してもらい、その孤児院(シラグモンテッソーリスクール)で1ヶ月間、日本語の先生としてインターンシップを始めました。
ーインドで印象に残っていることを教えてください
シラグモンテッソーリスクールの建物は不完全で、十分に机や文房具など備品も揃っていないにも関わらず、子供達がキラキラした目で貪欲に学んでいたことです。
また、私は当時の自分が求めていた答えを子供達が持っている気がして彼らに「今幸せ?」と聞いたんです。すると子供達全員に「もちろん幸せだよ!」と即答されたんです。
彼らに比べてとても恵まれた世界で生活をしてきた自分は、彼らのように「自分は幸せだ」と即答できるほど自分の人生に満足いくような行動を起こしてこられたのか、ということを彼らからの答えで考えさせられました。
ー現地でのインターンはどんな影響を与えましたか
孤児院で働く大人の姿勢に答えようとしている子供達の真剣な姿勢に心を撃たれた私は、もっと彼らと一緒に過ごし、成長を見届けたいと思い、孤児院の長にインターンを延長しても良いかを尋ねました。すると彼女の口からは、「自分のチャンスを掴んでビックになって帰って来て欲しい」という答えが返ってきました。そこで私は、「先進国に生まれて、恵まれた環境に生まれた以上、自分の責任を全うしなければならない」と思い、タイに帰国後からは今ある恵まれた環境を最大限活かすために学校に通い、一瞬一瞬を全力で生き抜くようになりました。
また、シラグモンテッソーリスクールでインターンをして世界は完璧ではないということに気付かされ、世界には助けが必要な人が沢山いるということも知りました。
その後、私は家庭の事情でタイの学校を辞めざるを得なくなってしまい、日本に帰国をし、沖縄のインターナショナルスクールに通い始めました。そして、それと同時に私の家庭は、他人を助ける側から助けてもらう立場になってしまいました。
助けてもらう立場になった時に私は、幸せと人の温かさを日本でも実感をしました。
そして、それをきっかけに日本のボランティアの存在を知り、人々の温かさを知った私は、助けを必要としている地域に積極的に赴くようになり、自分のできる範囲でボランティアをするようになりました。
その後、昨年の夏、3年ぶりにインドのシラグモンテッソーリスクールを訪れました。
そこでかつて私が教えていた子供たちが大きく成長をして、大学に通っていたり、医者になっている子がいたりと成長の早さを感じました。そして私は、自分の3年と彼らの3年の過ぎるスピードの速さを感じたと同時により一層、一瞬一瞬を彼らに負けないように生きていかなければいけないと思うようになりました。
ーどのようにしたら行動に移せる程真剣に社会課題に取り組めますか
違う世界を見て、そこで何か心を動かされたり、何か失ってみないと問題意識を持ったとしてもすぐに行動に移せないんです。
私の場合は、それが1食15円で生きるシラグモンテッソーリスクールの子供の生死の際を見た時と彼らのキラキラとした眼差しに心を動かされたことがきっかけでした。
だから私がこの経験から言えることは目の前の不幸から目をそむけないことが大切だということです。
私は現在、学校で"サービスクラブ"というボランティアクラブを設立し、全校生徒の3分の1を占める34名で、身の回りの助けを必要としている人達のボランティアを生徒主体で行なっています。
ボランティアをすることで他人の痛みがわかり、皮肉なことに自分よりも大変な環境にいる人と接することで自分の環境がいかに恵まれていたのかも理解できるようになりました。
また、サービスクラブを通して学んだことは、"一緒"ということです。意外とみんなやりたいと考えていることがあっても1人でやる勇気が湧かず、実現できないということが多いです。なので、"一緒"にやるということが大切だと思います。
これらの経験や気持ちの変化が社会課題に真剣に取り組み、行動に移すための原動力となると思います。
ー今後の予定(やりたいこと)
将来は教育を通して子供達に学ぶ機会や、選択をする機会、挑戦する機会を作りたいと考えています。また、先進国の子供と開発途上国の子供の架け橋をしたいです。
そして、2月22日から始まるタイガーモブ と神戸市主催のルワンダプログラムでは、日々、学びながら活動範囲を広げていきたいです。
また、学校で行なっているサービスクラブは学校卒業後も続いて行くように次世代に私が抱いているサービスクラブに対する想いを引き継いでいきたいです。
ーアクションを起こしたいと考えている若者へメッセージ/アドバイス
私は"アクションを起こしたい!"と思えること自体がとても素晴らしいことだと思います。
アドバイスをするとすれば、英語はやっておいた方がいいと思います。そして、チャンスがあればとにかくやってみてください!新たな発見に出会えるかもしれません。
また、世界に出て活動をする以上、異なるものに否定的になるのではなく、常に学ばせてもらっているという姿勢で望み、出会い一つ一つを大切にしてください。
最後に、"若い"というだけで世間から見たら私達は希望溢れる人材なんです!
だから私と一緒に頑張っていきましょう!
そしてもし、何かに迷っている人がいたら私が世界に連れていきます!
私と一緒に世界を見たい方がいらっしゃいましたら下記から連絡をいただけると嬉しいです!
ーインタビューを終えて
普段何気なく生活をしているだけでは自分がどれだけ恵まれた環境にいて、どれだけ今の一瞬一瞬が貴重な時だということに気付ける事はとても難しく、大切な時すらも疎かにしてしまいます。
しかし、今回、山田さんのインタビューを終えて私は、自分自身を再度振り返り、今後どのように動いていけば良いのか、という事を考える機会となりました。
皆様もこの記事を通して、今の自分に満足をできているか、自分の一度きりの人生を充実させられているか振り返る機会にしていただけると嬉しいです。
一瞬一瞬を大切に生きる山田さんの今後の活躍が楽しみです!
▼山田さんが挑戦されるインターンシップはこちら
以上、今回のMy Wayでした。いかがでしたでしょうか?自分のやりたい事を行動に移す方法を見出せたでしょうか?
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