TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/ルワンダの体験談:Essence of Decision:挑戦、困難そして決断
こんにちは!「それもまた人生」が口癖のたっちゃんです。
たっちゃんはルワンダでの営業研修を通じて、挑戦し、困難に直面し、そして決断しました。
このブログでは、その軌跡と背景にある考えを記録に残し、これから挑戦していこうという人に向けて「人生」について語りたいと思います( ´∀` )。
#ルワンダでの営業研修とは#
プログラムの正式名称はSTARTUP AFRICA in Rwanda。将来アフリカで活躍したい人のためのビジネス視察と営業研修を2週間で行う。IT立国を掲げるルワンダは世界Top10の経済成長率を誇りアフリカの奇跡と呼ばれている。
目次
◆挑戦と困難
①営業研修について
②時系列
③挑戦
④困難
◆何を考えどう行動したか
①第一の決断
②第二の決断
③そして…
◆決断の背景にある人生観
◆これからアフリカで挑戦してみたい人に
◆挑戦と困難
①営業研修について
今回は、DMMグループの一員であるGroceWheelsという会社の営業を頑張りました。
GroceWheelsは食料品を中心とするオンライン販売を行っており、ルワンダ版Amazonというべき会社です。本ミッションでは2人1組でチームを作り、新規顧客の獲得を目的に、飛び込みBtoB(対レストラン)&BtoC(対顧客)営業を行いました。営業はチーム対抗戦です。
購入してもらうまでのプロセスとその難易度は次の通りです。
Level-1=臆せず現地の人に話しかける
Level-2=話を聞いてもらいサービスを知ってもらう
Level-3=Webまたはアプリでサービスを見てもらう
Level-4=サービスをお試しで使ってもらう
Level-5=実際に商品を購入してもらう
②時系列
営業研修は6日間の日程で行われました。私は次のように行動しました。
Day1・9月18日
基本戦略:いろいろな営業スタイルを実験してみる。
営業成果:BtoC成約ゼロ件&BtoBいい感じの所2件
成長ステータス:Level-1=臆せず現地の人に話しかけることができるようになった。
Day2・9月19日
基本戦略:チームで別々に行動し違うエリアで営業する。
営業成果:BtoC成約ゼロ件&BtoBやっていない
成長ステータス:Level-2=話を聞いてもらいサービスを知ってもらえるようになった。
Day3・9月20日
基本戦略:苦手なBtoC営業のみを行う。若者の多い大学をまわる。
営業成果:BtoC成約ゼロ件
成長ステータス:Level-3=Webまたはアプリでサービスを見てもらえるようになった。
Day4・9月21日
基本戦略:苦手なBtoC営業のみを行う。営業の上手い田中ちゃんに教わる。
営業成果:BtoC成約ゼロ件
成長ステータス:Level-3=ほとんどの人にWebまたはアプリでサービスを見てもらえるようになった。
Day5・9月22日
基本戦略:苦手なBtoC営業のみを行う。私と同じく結果の出ていないよごくんと一緒にまわる。
営業成果:BtoC成約ゼロ件
成長ステータス:Level-4=サービスをお試しで使ってもらえるようになった。
Day6・9月23日
基本戦略:苦手なBtoC営業のみを行う。獲物のいそうなところを駆けずり回る。
営業成果:???(記事の先を読んでね!)
成長ステータス:???(記事の先を読んでね!)
③挑戦
上の時系列を見てみるとDay3以降はBtoC営業一本勝負に出ていることがわかります。
なぜでしょうか???
それは…
BtoC営業は、「私が苦手なこと」であり「難易度も高いこと」であるが、「人生で克服すべき課題」だったからです。
BtoC営業は「私が苦手なこと」でありました。私はいわゆるコミュ障というやつで、アドリブを利かせた会話が苦手です。相手の出方に応じて柔軟な対応が求められるBtoC営業は、まさに最も苦手とすることなのでした。
BtoC営業は「難易度の高いこと」です。BtoB営業では決裁者に論理的なメリットを提示できれば事足ります。一方BtoC営業では対人スキルが強く求められます。人と人とのつながりから生まれるセールスは、ロジックで生きてきた人間にとって最も縁遠いものでした。
BtoC営業は「人生で克服すべき課題」でした。私はこれから就職活動に挑みます。もし営業という職種を除外するのであれば、選択肢は限りなく小さいものになるでしょう。BtoC営業を克服することは、私の将来の選択肢を大きく広げることだったのです。
④困難
Day3以降のBtoC営業一本勝負。結果が出なければ言い訳はできません。
この時、私はどんな困難に直面していたと思いますか???
最初に直面したのは…
「営業まったく面白くない問題!」(Day3ごろ)
上手くいかないことをやってもまったく面白くありません。金と時間を惜しみなく投下し、1日中駆けずり回った挙句、何一つ成果が出ない。この状況を耐え忍ぶことが日課になってきました。
そして次なる敵は…
「結果が出ずチームメイトに迷惑がかかっている問題!」(Day4ごろ)
この研修に並々ならぬ思いを抱いているチームメイト田中ちゃん。彼女を横目に4日連続BtoCゼロという結果は大変です。何もBtoC営業にこだわらなくてもいいのです。BtoB営業にシフトすることもできるのです。あなたなら…どうしますか???
さらにさらに…
「押し売りした方がいいのか問題!」(Day5ごろ)
4日連続BtoCゼロからの5日目BtoC営業一本勝負。そろそろ結果を出したいと思いませんか???結果を出したい欲が倫理観を侵食してきます。結果を出すのは簡単です。無理やり買わせればいいのです…。
そして最後に極めつけ…
「結果が出てない人自分以外いなくなっちゃった問題!」(Day5終わりごろ)
Day5が終わるころには、結果を出していないのは自分だけ。典型的日本人の私は、このひとりだけ○○状態を深く恥じ入っておりました。しかしながら現実は、時として冷酷な事実を突きつけます。そしてこう尋ねるのです。さあ、どうする…?と。
◆何を考えどう行動したか
①第一の決断
Day5終わりに「結果が出てない人自分以外いなくなっちゃった問題!」に直面したたっちゃん。
ここでDay6(最終日)の営業戦略についていくつかの選択肢が浮かびます。
それは…
・選択肢①「BtoC営業からの撤退」:得意なことは人それぞれ。苦手なことで勝負しなくてもいいのでは?
・選択肢②「押し売りする」:買うと言わせればそれは買うということなのだ。多少の強引さは必要ではないか?
・選択肢③「最終日BtoC営業一本勝負」:現実は時として残酷だ。敗北を知るのも人生?
BtoC営業からの撤退。これは魅力的な選択肢です。苦手なことを克服することと得意なことを伸ばすことは、同じくらい価値があるのです。自らの得意なことで輝く、Day6をそのリーディングケースにすることは、今後の人生にも有意義に働くはずです。
押し売りする。これは誘惑の多い選択肢です。いくら強引とはいえ意思決定は相手のもの。買うと言わせればそれは買うということなのです。もっとも単純で、一見論理的な解でしょう。
最終日BtoC営業一本勝負。これは過酷な選択肢です。もし結果が出なければ、その事実は就職活動に暗い影を落とすことになるでしょう。それに、精神面での限界が見え始めていたのです。
最初に除外された選択肢は②でした。
「押し売り」という選択肢は、私の世界観からは許容できるものではありませんでした。恵まれた国からやってきた人間が、最貧国に暮らす庶民に対し、弱みに付け込むようなことは、あまりにも残念なことです。私は、十分な理解と、心からの納得の上、サービスを使ってもらいたかったのです。
次に除外された選択肢は①でした。苦手なことで勝負をしなくてもいいという主張は、リスキーだと考えました。苦手なことで勝負をしなければ、今の自分にできる数少ない選択肢の中から将来を選ぶということになるでしょう。それは、残念であると同時に、リスキーだと考えました。
結局、最もチャレンジングな選択肢③を選択しました。
この時私は、しかしながら、このユートピア的選択が牙をむくことに、まだ気づいていなかったのです。
②第二の決断
最終日。変わらぬ営業を続けていた私は、千載一遇のチャンスに遭遇します。
たまたま飛び込んだ雑貨店で、お暇なお兄さん方が相手をしてくれたのです。
あれよあれよという間に話が進み、ついに「購入」のボタンが押されます。
画面に踊る‘Your order has been received.’の文字。
この時私は勝利を確信していました。
ところがここで思わぬ刺客が登場します。
注文を確定するには、あとワンステップ、モバイルマネーでの決済が必要だったのです。
勝利に酔いしれる私の前に、本プログラム最大の敵が立ちはだかったのです。
「NOT NOW問題」の登場です。
本プログラムの参加者は全員「NOT NOW問題」に直面してきました。「まじめ」で「内向的」といわれるルワンダ人。本音を出さずにやんわりと断るときの常套文句が「NOT NOW(あとでするよ)」なのです。
呪いの魔法をかけられた私は、突然、第二の決断を迫られることになったのでした。
・選択肢①「押し売りする」
・選択肢②「押し売りはしない」
他の営業メンバーから、よくよく話は伺っていました。最後の一押しには、多少の強引さも必要だと。この時終了まで3時間。瞬時に私は選択肢①を選び、戦闘モードに突入したのです。
「注文は確定したから支払いしてよ!」→「NOT NOW」
「お試しだよ!」→「NOT NOW」
攻撃がつぎつぎに跳ね返され、NOT NOWが5回を超えたとき、しかしながら、これ以上粘ることはやりすぎだ、という思いが強くなりました。BtoC営業とは、顧客を言いくるめるということではないのです。
結局のところ私は退散することにしました。
営業に向いていないことを痛感した私はしばし休憩(やる気なくした)
タイムリミットまでは3時間を切っています。成功は絶望的でした。
30分ほどの休憩の後、やる気復活。
その後アタックを繰り返すも、
時間は無情にも過ぎていき
そして
ついに
タイムオーバーになったのです…。
最終日BtoC営業一本勝負は成約ゼロで幕を閉じました。
③そして…
人生の難しさに直面したたっちゃん。
ここで終わらせないのが人生です。
プログラムは終了しましたが、まだまだチャンスは残されています。
帰国まで残りは46時間。
延長戦の開幕です。
ゴリ押しをする粘り強さはないのですが
諦めない粘り強さはあるのです。
すでに日も暮れかかっていたのでホテルの近くの市街地を探索してみることにしました。
週末ということもありお祭りのような活気。夜の市街地は楽しいものです。
観光も楽しみつつアタックを繰り広げます。
・延長戦1stアタック 店先でパソコンいじっている人
・延長戦2ndアタック 同じく店先でパソコンいじっている人
・延長戦3rdアタック 店先でスマホいじっている人
・延長戦4thアタック スマホショップの店員
・延長戦5thアタック 電動工具店の店員
今回もまた、アタックからのお断りという流れを繰り返すはずなのでありました。
ところが!
5thアタック、なんだか様子が違います。
電動工具を売っているこのおじさん
結構いい反応なのです!
おっちゃん!君に決めた!
しかし!
意地悪な神様はトラップを用意していたのでした。
・トラップ①:夜なのになぜか客がよく来る。
発電機やドリルを売っているこのお店。土曜日の夜に需要があるようには見えません。
しかし!なぜか客が何人もやってきます。
客が来るたびに私の説明は中断です
息をひそめてチャンスを待ち
客がいなくなったそのすきに
セールストークを繰り広げるたっちゃんでありました。
・トラップ②:住所がわからない。
驚異的な長居を決め込んだ私。
少しずつではありますがゴールが見えてきました。
しかし!
またまたとんでもない方向から敵が現れました。
お店に配達してほしいというおっちゃん。
自分の店の住所がわからない…だ…と…?
これを逃すと後がないたっちゃん
解決策に頭をひねります
そういえば!!!
私が以前買っていたキガリ市内の地図
住所が載っているのです!!!
紙の地図からおっちゃんの店を特定
無事、解決することができました。
そんなこんなを繰り返すうちに
ついに審判の時が訪れました
あとワンステップでゴール
あとワンクリックで勝利が確定します
直前で取り逃がした前回の苦い経験
それでもなお信念は変えません
押し売りはしない!!!
完璧なクロージングを求めて
私は2度確認します
これをクリックすると
お前は3160ルワンダフランを払うことになるのだと
おっちゃんの答えは...
「No problem!」
クリックが押され
注文が確定した時
この延長戦は
私の勝利により
幕を閉じたのです。
◆決断の背景にある人生観
難しい判断を次々と迫られる中、私は何を考えていたのでしょうか。
私の頭の中には常に2つのことがありました。
・よくないと直感することはよくない
・人生の良し悪しは誰にもわからない
ということです。
〇よくないと直感することはよくない
私は営業中、次のような想いを抱いていました
「飛び込み営業をすることは(少し)申し訳ないことだ」
「強引な営業はよくないことだ」
この2つは他のメンバーから直した方がよいと勧められたポイントでもあり
そしておそらく私の営業成績が最下位だった最大の原因でしょう。
改善すべきポイントだったのでしょうか?
これはとても難しい問題です。
物事には2つの側面があるものです。
どの考え方にも正しい面と間違った面があるのです。
その意味で、だれのどんな主張でも、一定の正しさを持っていると言えます。
そしてこのことは、
結局のところ、我々は自分が正しいと直感することを行うしかないということなのです。
〇人生の良し悪しは誰にもわからない
今回の一本勝負は、辛くも勝利を遂げました。
しかしながら、結果を出せずに帰国の途に付く可能性は十分にありました。
もし結果が出なかったらどうなっていたのでしょうか?
挑戦したことを後悔したのでしょうか?
そしてルワンダに来たことを後悔したのでしょうか?
私はこう考えていました。
物事には2つの側面があるものです。
結果を出すことが、必ずしもよいとは限らないのです。
結果を出した人が成功体験に引きずられるようになる。
よくあることです。
失敗した人がそれをバネに頑張る。そして成功する。
よくあることです。
しかしまた
頑張りすぎて燃え尽きてしまうことも
よくあることなのです。
何がよかったのでしょうか?何がよくなかったのでしょうか?
人生に答えは無いのです。人生の良し悪しは誰にもわからないものなのです。
そしてこのことは、
結局のところ、我々は自分が良いと直感することを行うしかないということなのです。
◆これからアフリカで挑戦してみたい人に
アフリカで挑戦してみたいなぁと思っているそこのあなた。
挑戦するという決断
挑戦しないという決断
私はどちらでもよいと思います。
ただ一つ私から言えること
それは
価値あると考えられているものが良いものとは限らない
価値なしと考えられているものが悪いものとは限らない
ということです。
物事には2つの側面があるものです。
やってみて失敗するのも面白いかもしれません。
それもまた人生
です!
たっちゃん
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