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イスラム教が経済を支配⁉

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  • 2019/07/22 00:00
  • インドネシア
  • 営業,企画・マーケティング
  • インターン前

初めまして。8月末からインドネシアのジャカルタで4か月間インターンシップに参加させていただくことになりました、井上綾乃と申します。今回はASEANでも唯一のイスラム国家として知られるインドネシアならではのイスラム金融について書かせていただきたいと思います。

 

 

シャリア経済マスタープラン

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は2019年5月14日、2019~2024年の「シャリア経済マスタープラン」を発表しました。これは、イスラム法(シャリア)にのっとった飲食品、ファッション、観光、医薬品・化粧品や金融サービスなどを発展させることを通じ、世界的なシャリア経済国を目指すというものです。

マスタープランの中心的な戦略としては、(1)飲食料品、ファッション、観光、メディア(映画など)、医薬品・化粧品、再生可能エネルギーにおける原料・製造・流通・販売をハラールの視点で捉える「ハラール・バリュー・チェーン」の強化、(2)シャリア金融の強化、(3)中小零細企業の参画、(4)電子商取引(eコマース)やフィンテックの活用、の4点があります。ここでも取り上げられているシャリア金融(イスラム金融)とはどのようなものなのでしょうか。

 

イスラム金融とは

 イスラム金融を一言で表現するとすれば「イスラムの教義(シャリア)に則した金融」ということです。 シャリアはイスラム教の聖典であるコーランと預言者ムハンマドの言行であるスンナを主要な法源とし、イスラム国家の運営からイスラム教徒個人の行為に至るまでを広くカバーするもので、一般的には「人の生き方を示す道」と理解されています。イスラム金融では、シャリアに則した行為を要求されることから、私たちが日常的に接している伝統的金融で当たり前のように行われていることが許容されないこともあります。代表的なものとしては資金の貸し借りに伴って発生する「利子」ははごく当たり前のように借主から貸主に支払われますが、イスラム金融においては「利子」という概念そのものが許容されていないことから、利子の受け渡しを伴わない形態での金融取引が構築されています。

 

 

イスラム金融の主要原則 

(1)利子の授受の禁止 

 イスラム金融において貨幣は単に交換の手段であり、価値保存としての手段以上の意味を持たないので、資金の貸し借りに伴って利子を受け取ることは、搾取的な不労所得として禁じられています。 

 

(2)投機的取引の禁止 

 シャリアはリターンを生み出す手段として投機的行為や賭博的行為を用いること を禁じています。 

 

(3)不確実な取引の禁止 

 シャリアは価格や数量など条件が不確実な取引は、当事者間に不公平をもたらしかねないもの、詐欺的要素を含みかねないものとして禁じています。 

 

(4)禁避的行為の禁止 

 シャリアはイスラム教徒が豚肉、アルコール、タバコ、武器、猥褻 わいせつ物など特定の禁制品を利用、取引することを禁じている。

 

 またシャリアにお いて禁制品とされている豚肉やアルコール、タバコなどを製造する企業への投融資は出来ないほか、こうした商品を提供するホテルやレストランなどのサービス業にも投融資ができないとされています。

 


最後に

 日本で生活していると、宗教に関して考える機会は少ないですが、インドネシアのように、宗教と経済が強く結びついている国もたくさんあることを知りました。

宗教は個人の考えや行動の指針として文化の形成に強く結びついているものだと思います。今回のインドネシアでのインターンシップを通して、社会生活に及ぼす宗教の影響についても考えていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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