海外での留学経験やインターンシップ経験があるからといって、就活楽勝!なんて思っていませんか?しかしいざ、就職活動をはじめてみると「あれ?こんなはずじゃなかったのに・・・」と駆け込み寺のごとく相談に来てくださる方もいらっしゃいます。
そんな方々と、専門のキャリアカウンセラーがどうしたら納得のいく就職活動ができるのか、というのをタイガーモブでは根本から一緒に考えていきます。そこから見えてきたパターンを今日はフィクションでご紹介します。
1人でも多くの方に、妥協しないキャリア選択をしてほしい!という思いから、ぜひご一読いただけると嬉しいです。
A子さんは大学3年生の夏休みに2週間のインターンシップに参加しました。研修型で一緒にいったメンバーは15人ほど。日本中の大学から、性格も志向も将来の夢も異なる仲間が集結。深夜まで語り合い、濃密な14日間を過ごしました。インドにいる間は高揚感が収まらず、意気揚々としたまま日本に帰国。
帰国後、就活をはじめてみるとなかなか上手くいきません。周りが続々と内定承諾をし始めた7月、A子さんは焦っていました。
面接官からの「なぜインドのインターンシップに行ったのか?」という質問に対し、「学生のうちに海外経験を積んでおきたかったから」と回答。
ーA子さんの何がいけなかったのでしょうか?
海外インターンシップに行ったことが就職活動の武器だと勘違いしてしまったA子さん。原因は自分の武器が何なのか、というのを認識できていなかったことにあります。そもそもなぜインドに行ったのでしょうか?行けば何かが変わると期待し、仲間と充実した2週間を過ごしたのは事実。インドに行くと決断し、行動に移したまではかっこよかったのに・・・。
A子さんは、経験したことから何を学んだのか、そこから自分が何を目指そうと思ったのか、ということまで掘り下げることができませんでした。経験自体に価値はありません。そこから得た学びにこそ価値があります。そのために渡航前は「何のために行くのか」目的をしっかりたてましょう。海外インターンシップはゴールではなく、あくまで通過点に過ぎません。そして帰国後も「楽しかった!充実してた!」で終わらせず、振り返りを行いましょう。面接官もそこを見透かしていたのでしょう。「考える力が弱い」なんて書かれてはもったいないです。
B介さんは小さい頃からから海外志向の強い少年でした。「日本の文化は自分に合わない」と外国語学部のある大学に進学し、1年間休学。8ヶ月を交換留学に、残り4ヶ月でシンガポールのインターンシップに挑戦しました。英語も流暢に話せるようになり、将来は商社に就職して海外駐在のポジションを狙うと決めていました。
就職活動では「商社」というカテゴリで検索し、上から順番にエントリー。OBOG訪問もしっかり行い、エントリーシートの添削や面接練習も入念に行いました。面接解禁となった6月某日、受けた企業から一向に連絡が来ません。携帯がなる度に、緊張が走る日々を過ごすも功を奏すことはありませんでした。
ーB介さんの何がいけなかったのでしょうか?
B介さんはイメージが先行して、それをもとに行動してしまうことが多かったように感じます。「将来は海外で働きたい!日本は自分に合わない」となぜ思ったのでしょうか?そもそもなぜ海外で働きたいのでしょうか?かっこいいから?箔がつくから?しかしそれは表面的なイメージに過ぎません。
ましてや環境を重要視し過ぎていませんか?結局は「どこで」仕事をするよりも、「何を」仕事にするかが大切だと思います。それを考えきれずに、「商社」や「駐在」という言葉に固執してしまった就職活動。B介さんがもし内定をもらえたとしても、結局は環境を言い訳に長続きしないのではないかと心配です。自分から「この環境の枠を超えて、OOしてやる!」ぐらいの覚悟と勇気があれば、B介さんの就職活動も納得のいくものになったのではないでしょうか?環境ではなく、中身に軸を置くことにシフトしましょう。
C子さんは長期休みを使って2ヶ月間、スリランカのインターンシップに挑戦しました。休学しないで海外に長期滞在できるとあって、C子さんは親を説得して渡航を決めました。スリランカでは壁にぶつかることもしばしば。それでもまわりの仲間のサポートもあり、なんとか2ヶ月間を過ごしました。
日本に帰国し就活をはじめようとするも、業界を絞れず。合同説明会や大学のキャリアセンターに足繁く通う毎日。「風通しの良い社風」「残業なし」など、なんとなく合いそうな会社にエントリーしました。二次、三次面接まではスムーズにいくものの、最終面接でことごとく落ちてしまいます。
ーC子さんの何がいけなかったのでしょうか?
最終面接で落ちてしまう原因は、C子さんが優秀ではなかったからではありません。優秀でなかったらもっと早い段階で選考から外れているはず。C子さんの決断力が足りなかったのが原因ではないでしょうか?最終面接では、本当にミスマッチが生じていないかどうか、入社する気があるかどうか、ということを見られるケースが大半です。
C子さんは大きいリスクを負うこともせず、「なんとなく」でここまで来てしまいました。その「なんとなく」が、面接官に不安を与えてしまったのでしょう。最終的に決めるのは自分です。ご両親でも大学でもありません。自分で決断することはリスクを伴いますが、リターンが大きのは確かです。「なんとなく」を言語化し、意思決定を自分のものにすることから始めましょう。
いかがでしたでしょうか?厳しいことも書きましたが、皆さまに満足のいく就職活動を、キャリア選択をしていただきたい思いで綴りました。思いあたる節がある方、少し焦りを感じた方、その気持ちをタイガーモブ にぶつけてみてください。中立な立場からあなたの就職活動を応援します。後悔しないためにも、準備はしっかりしましょう!
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