TOP/海外インターン体験談(タイモブログ)を読む/ケニアの体験談:本当に存在した!?濁った水を飲む人々 | ケニアインターンシップ体験記
ジャンボ!!
現在ケニアのキスムにおいて水ビジネスを行う会社、Grassroots Water LTD.でインターン中のKeiとTomoです(これは社長のMr.Bobに呼ばれているニックネームです)。
今回のブログでは、これまでの調査を通して学んだこと、自分たちが感じた事を皆さんにお伝えしたいと思います。
◆ケニアのコランドの人々の生活は1日2ドル未満
ケニアでのインターンシップもKeiは7週目、Tomoは6週目に入りました。
僕たちはおよそ一か月間、キスムの農村部であるコランドという地域で、人々がどのようにして水を得ているのか、水源はどこにあるのかということを、自分の目で見て、住民にインタビューをして、調査してきました。
ちなみに、僕たちの家もコランドにあります。
まずはコランドの人々の暮らしから入っていきたいと思います。
コランドでは一日2ドル未満で生活するいわゆるBOP層(低所得者層)の人々がたくさん生活しています。
彼らは牛や鶏などの家畜を飼ったり、農作物を育てたり、小さな売店を営んだりして生計を立てています。決して生活に余裕があるとは言えません。
以下の写真のような土壁の家を至る所で見ることができます。
◆家庭に水道水が引ける北部と、そこから往復1時間以上かけて水を購入する南部
では、人々はどのようにして生活に必要な水を得ているのでしょうか?
コランドは以下の地図のようにキスム・ブシアロードという大きな道路によって南北に分断されています。北側の地域と南側の地域で人々の水の入手方法は多少異なるので、地域別に紹介したいと思います。
まずは北側の地域について。
北側の地域には政府によって作られたメインパイプと呼ばれる大きな水道管がキスム・ブシアロードに沿うようにして引かれています。
つまり、人々は金銭的な余裕があれば家庭に水道水を引くことが出来るのです。
この地域にはいくつか水道のある家庭も存在します。
水道のない家庭に住む人々は近所の水道を持つ家庭にお金を払って安全な水を入手しています。
また、北側の地域は水気の多い土地ということもあり、井戸の数も多いです。池もたくさんあります。
人々は皿洗いや洗濯などの家事用、または家畜や農作物用の水として井戸水や池の水も利用しています。
では南側の地域はどうでしょうか。
この地域には政府によって作られるメインパイプが存在しません。
つまり、水道のある家庭が存在しないのです。
立派な門構えの大きな家も存在するのですが、そういった裕福な家庭ですら水道はありません。
お金がないから水道を引けないのではなく、物理的に水道を引くことが不可能なのです。
また、北側と比較して南側の地域は土壌が乾燥しているということもあり、井戸もより深く掘らなければ水が出ません。そのため、井戸を掘るのにも莫大なコストがかかってしまうため、数が少ないというのが実態です。
そのような状況で人々はどのようにして水を得ているのでしょうか?
キスム・ブシアロードの近くに住む人々は、道路を横断して、北側の地域の水道を引いている家庭、井戸や池から比較的容易に水を入手することが出来ます。
問題は内部に住む人々です。
彼らは安全な水を入手したい場合、往復1時間以上かけて北側の水道のある家庭から水を購入します。
家事や家畜、農作物用の水を入手したい場合は井戸や川へ行くのですが、そこへ行くのにも往復1時間以上かかる家庭も少なくありません。
◆北部の水が入手できない場合、人々は濁った水を飲む
北側の水道のある家庭は遠すぎる、水を買う金銭的な余裕がない、という人々は飲料水や調理用の水にも井戸水や川の水を利用しています。
多くの人々はアクアガードと呼ばれる市販の薬品を使って浄水しているのですが、100%安全とは言い切れません。
中にはただ沸騰させるだけ、という人もいるのです。
また、南北を問わず雨水は非常に貴重です。雨が降り出すと人々は桶に雨水を貯め始めます。そしてそれを生活用水として利用するのです。(これは僕たちも同様。笑)
ケニアでは水を汲みに行くのは主に女性や子供達の仕事です。
毎朝早く起きて、3,4時間を水汲みに費やすのが日課という女性や子供たちがこの南側の地域には多く存在します。より深刻な状況です。
◆安全な水で人々の命を救いたい!
想像してみて下さい。
もし、人々が容易に安全な水にアクセスできるようになったら…
もし、家の水道の蛇口をひねるだけで安全な水にアクセスできるようになったら…
子供たちは水を汲みに行っていた時間を利用して勉強したり、本を読んだり…
女性たちは水を汲みに行っていた時間を利用して手芸をしたり、農作物を育てたり…
安全な水だから、水が原因の病気で亡くなる子供たちの命も救うことが出来る。
かつて、古代文明は川のほとりで生まれました。いまその理由が分かったような気がします。
簡単に安全な水にアクセスできることで時間的な余裕が生まれ、人々は生産的な活動を営むことが出来る。そしてそれは生活水準の向上、経済の発展に繋がるのです。
このことは現代でも同じです。
だから僕たちは、ここコランドの南側の地域で、最終的には家庭に水道を引く事業計画を考案しました。
プロジェクト名は ”Popularization of tap water (水道の大衆化)” です。
メインパイプのない地域でどうやって水道を引くの?人々は水道を設置する資金があるの?
ここからプロジェクト始動に向けての準備を精力的に進めていきます!!
以上!ケニアからの報告でした!!!!
Kei@ケニア(キスム)
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この海外インターン体験談(タイモブログ)のインターンシップ情報 ケニアにて水道がない地域で水ビジネスを展開する企業でのインターンシップ
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